Final Fantasy XI ハゲ 日記
Skin Head Monk Stonecold

LastUpdate 2002-08-25


■2002年8月20日(火曜日) 出直しを図るハゲモンク

 
 ぬるま湯に浸かりすぎていた。
 ハゲモンクことStonecold。最強を目指す、さすらいのプロレスラー。
 彼は根性を鍛え直し、修行をし直そうと、たった一人で旅立つことを誓った。リンクシェルを外し、姿を隠す。
 誰にも頼らず、己の肉体ひとつで戦い抜き、強くなること。
 それがプロレスラー、Stonecoldの生きる道であると。

 目が覚めたのは、ダボイというオークの集落のまっただ中だ。幸いオークはいない。目が覚めたと同時に袋だたきに合うという事態は避けられたわけだ。
 とりあえず、LV29にもなった。格闘スキルと回避スキルはMAXにもなった。あとは、この貧弱な装備をなんとかすることだ。
 しかしながら、いかんせん先立つものがない。つまり、Stonecoldは極度の貧乏人であるのだ。
 LV29で装備できる大地系の防具、そしてLV30で装備できる僧兵隊長系の防具を手に入れるべく、大量の資金稼ぎが必須だ。特に僧兵隊長系は、1品につき15000ギル以上は必要になってくる。
 このダボイのオークは、けっこういい防具を落とすことで有名だ。街で売りさばけば、かなりの資金になる。
 さっそく、手頃なオークを探しに出る。

 このダボイに戦いにきている冒険者は、Stonecoldを入れても20人足らずである。少ない人数であるから、手頃なオークは狩り放題であり、ガッポリ稼げるに違いない。
 既に大地系の防具も、僧兵隊長系の防具も、手に入れたも同然だ。
 走り回る。オークを見つけ次第、殴りかかる準備は万全だ。
 走り回る。走る冒険者とすれ違う。
 走り回る。オークと戦う冒険者とすれ違う。
 走り回る。……どうやら20人という冒険者の数は、かなりのサバイバル戦を覚悟しなければならないくらいの数らしい。

 走り回り、やっと手頃なオークを見つけ、殴りかかる。アイテムは、なかなか落とすものではない。だが、諦めるわけにはいかない。
 走り回り、やっと手頃なオークを見つけ、殴りかかる。アイテムは、なかなか落とすものではない。地道に戦いを続けることが肝要だ。
 走り回り、やっと手頃なオークを見つけ、殴りかかるがリンクしてしまい、ライバルの冒険者に助けられる。ライバルが多いということは、ピンチから逃れる可能性も高いということだ。
 助けられるより、目の前で奪われることの方が多いのだが……。

 アイテムは……いくつか手に入れた。だが、Stonecoldのズタ袋の中には、まだいくつものアイテムが納められる。これがいっぱいになるまでは、ダボイを後にすることはできない。
 だがしかし、食事の時間が迫ってきた。
 安全そうな場所へ移動し、休息を取る。

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 意識が戻ると、四肢が動かない。
 ばったりと倒れたStonecold。
 こういうときに限って、ライバルは通りかからなかったらしい。

 復活すると、そこはパーティー浪人が集う、ジュノのホームポイントであった。
 ずいぶんと、遠いところまで飛ばされてしまった。
 だが、これは天の意思であるのではないかと思ったStonecoldは、オークからせしめたアイテムを売り払うと、チョコボを借りに走る。
 ダボイでは、資金稼ぎの効率が悪過ぎた。これならば、ユグホトの方が効率がいいに違いない。サーチで確認してみると、ユグホトには6人くらいの冒険者しかいない。これはチャンスだ。
 ジュノで知り合いに逢うのもまずい。素早くオークションで大地装備をいくつか購入し、俊敏にチョコボをレンタルし、ジュノを後にする。

 バタリア丘陵、ジャグナー森林、ラテーヌ高原、西ロンフォールの森を走り、サンドリアの街に寄る。オークからニンニクを奪っていたので、吸血鬼恐怖症の男に渡して賃金を得る。
 そして、ゲルスパへ向かって出撃する。
 オークの前線基地、ゲルスパ野陣営からユグホトの岩屋へ入り、いったんゲルスパへ抜けてから、再度ユグホトの岩屋に入る。
 ここが、目的のポイントだ。
 ライバルは少ない。思う存分、オークを狩ろうと息巻く。

 走り回る。オークを見つけ次第、殴りかかる準備は万全だ。
 走り回る。走る冒険者とすれ違う。
 走り回る。コウモリを釣って走る冒険者とすれ違う。
 走り回る。……オークがいない。
 実に安全な洞窟だ。コウモリすら、あまり見かけない。いくらでも休息を取ることができそうだ。
 このポイントで走り回っているのは、わずか3人。
 どうやら3人という数値は、呆然とするほどのサバイバル戦を覚悟しなければならないくらいの数らしい。

 結局、1体のオークにも殴れないまま、時間は流れ、再び意識が遠のく。
 今ここで張り込んでいても、オークを狩り続けることは不可能だ。
 いったん、姿を落とすことにする。

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 目を覚ますStonecold。立ち上がると、視界にオークが3体見える。
 冒険者の姿は……いない。
 素晴らしい。Stonecoldの時代がやってきた。このポイントは、貸し切り状態である。
 リンクに気をつけながら、「ディア」をぶつける。見事にリンクしてしまったが、たった2体だ。少々手こずったが、「集中」や「回避」を使い、なんとか撃破する。このくらいなら、なんとかなる。3体では、ちょっと難しいかもしれないが。

 走り回る。オークを見つけ次第、殴りかかる準備は万全だ。
 走り回る。オークを見つけて殴りかかる。
 走り回る。オークを見つけて殴りかかる。リンクしたが、なんとか撃破する。
 走り回る。オークを見つけて殴りかかる。
 走り回る。非常に順調だ。やはりアイテムはなかなか落とさないが、この調子ならば、ずた袋がいっぱいに埋まるのも夢ではない。

 だが、こういう時につい油断してしまうところが、Stonecoldの唾棄すべき最大の弱点でもあった。
 うかつに近づいたら、オークが3体リンク。頼みの「百裂拳」も及ばず、あと一歩のところで轟沈。

 復活すると、そこはサンドリアのホームポイントであった。
 しっかりとサンドリアにホームポイントを設定しているとは、我ながら感心である。ジュノで復活していたら、立ち直れなかったかも知れない。
 だが、これは天の意思であるのではないかと思ったStonecoldは、オークからせしめたアイテムを売り払うと、チョコボを借りに走る。
 オークとばかり触れあっていても、気分が滅入るだけである。気分転換に、バストゥークのクエストをクリアしに出かけることにする。

 西ロンフォール、ラテーヌ高原を抜け、ついクセでジャグナー森林へ入りそうになったが方向転換をしてバルクルム砂丘へ入り、セルビナへ行きそうになるところを方向転換してコンシュタット高地へ向かう。北グスタベルクに入り、南グスタベルクへ抜け、ダングルフの涸れ谷の前でチョコボから降りる。
 このダングルフの涸れ谷を抜けると、北グスタベルクの滝に出る。目的の場所は、そこにある。
 気軽に走る。もはやLV29となったStonecoldにとって、この場所は楽なものである。喧嘩を売ってくるゴブリンもいない。
 ……はずなのだが、やたらと絡まれる。倒しても経験値などは貰えないのだが、なにかとからまれる。
 ゴブリンというのは、光に反応するものであったか。この晴天と、輝かしいハゲ頭があだとなったようだ。

 涸れ谷を抜け、北グスタベルクに入る。崖に挟まれた川の岸辺を走る。
 ここでも、やたらとゴブリンに絡まれる。光など届いていないのに、だ。もしや、愛情表現の下手な種族なのかもしれない。
 滝の水を水筒に入れ、奥の石碑を粘土に写す。
 帰りもゴブリンの歓迎に逢ったが、めんどうなので無視して走り抜ける。サインが欲しいなら、色紙とサインペンを持ってこい。

 徒歩でバストゥークの街まで走る。
 クエストをクリアし、そろそろ姿を落とすことにする。
 ここで、Stonecoldのアニキ分であるPotimaroから、tellで話しかけられる。
 どんな経緯かはわからないが、見つかってしまったようだ。心配していそうなアニキ……。
 だがしかし、姿を見せるわけにはいかない。とても苦しいが、心を鬼にして、一言謝罪をいって落ちる。

「アニーーーキ! すまないいいいい!!!」

 Stonecoldの一人旅は、始まったばかりだ。

■2002年8月21日(水曜日) シャクラミ探検行

 ハゲモンクことStonecold。最強を目指す、さすらいのプロレスラー。
 彼は根性を鍛え直し、修行をし直そうと、たった一人で旅立つことを誓った。リンクシェルは外し、本格的に姿を隠す。
 誰にも頼らず、己の肉体ひとつで戦い抜き、強くなること。
 それがプロレスラー、Stonecoldの生きる道であると。

 バストゥークでチョコボを借りると、Stonecoldはセルビナに向かう。船でマウラへ向かい、あまりなじみのないシャクラミへ冒険しに行くつもりだ。
 南グスタベルクから北グスタベルクを通り、コンシュタット高地に入る。
 コンシュタット高地の出口で、バカデカイ羊を見つける。無性に殴りたくなったので、殴り殺す。我ながら強くなったものだな、と自己陶酔に浸るが、振り向けば、チョコボはどこか彼方へ。
 セルビナまで、徒歩でいかなくてはならなくなった。
 まあこれも天の導きであると信じ、走ってバルクルム砂丘へ入る。

 もはや敵はいないと思っていたバルクルム砂丘であったが、ここでもゴブリンの熱烈歓迎を受ける。
 練習にもならん、とたかをくくっていたが、2体リンクで瀕死の重傷を負う。確認してみたら、楽に相手できるくらいの強さを持ったゴブリンどもであった。
 少々甘く見すぎていたようだ。
 鼻血を垂れ流しながら、ケツをまくってセルビナの街へ入る。

 村長に粘土版を渡して報酬をもらうと、船着き場で傷を癒す。
 眠くなるほど船がこなかったが、幸い眠ってしまうまえに船が到着した。さっそく乗り込む。
 なかなか乗船人数は多い。しかし、いくらなんでも偶然知り合いと出会うことなどないだろう。船旅は長く、退屈なものだ。煙草でも一服いくか、と思う。

 エルヴァーンの女性、Bunaさんとばったり出会う。

 引きつった笑顔で、動揺を隠せないStonecold。意味もなく踊る。
 以前、シャクラミで大暴れした時にご一緒した方だ。その時はシーフであったが、今は白魔道士である。LVは21。現在ソロで、ウィンダスへ向かう予定だという。
 事情が事情なのだが、あまり威張れる事情でもないので、旅の目的をいうのに躊躇するStonecold。取りあえず、本日の目的の場所であるシャクラミの名を出す。クエストアイテムでもある、サソリの爪を奪いに行くのだと。
 すると、Bunaさんはご一緒したい、と申し出てくれる。
 非常に嬉しいことをいってくれる。会話に飢えていた頃合いでもある。ソロなので死すらも覚悟していたのだが、白魔道士のBunaさんがついてきてくれたら、死ぬ確率は限りなく0になる。
 だがしかし、誰にも頼らず、己の肉体ひとつで戦い抜き、強くなることが、この旅のテーマだ。
 人に頼るわけにはいかない!

「じゃあ、ご一緒しましょう!」

 そこには、孤独には耐えられない、寂しがり屋の格闘家の姿があった。
 ハゲ頭がキラリと光る。

 静かな船旅を終え、無事にマウラに到着する。Bunaさんとパーティーを組むと、タロンギ大峡谷からシャクラミの迷宮へ入る。
 この迷宮には、何度か入ったことがある。Bunaさんとも、一度ミッションクリアの手伝いのためにご一緒したことがある。
 だが、それ以外の区間には足を踏み入れてはいない。冒険心をくすぐるロケーションである。

 取りあえずの目的はサソリの落とすサソリの爪なので、サソリがいると思われる場所へ向かう。以前ここにきた時は恐ろしく強かったサソリだが、今のStonecoldは丁度よく戦える。
 Bunaさんのサポートもあり、ガツンガツン殴りまくって勝利する。その奥へ向かい、サソリを見つけてはガツンガツン殴りまくる。
 だが、サソリの爪はでない。
 更に奥へ向かうと、スライムの存在を確認。スライムには、打撃が通じにくい。以前楽に倒せるはずのスライムに、1〜2ダメージしか与えられずに撲殺された記憶が蘇る。
 リベンジは、次の機会に取っておこう。
 逃げるように道を引き返す。

 ここから先は、入ったことのない区間である。この先に、なにが待っているのか。血湧き胸躍る冒険の始まりである。
 邪魔なゴブリンを駆逐し、奥へ進む。グールが生まれる卵のようなものがいくつかあり、襲いかかるグールを払いのける。Bunaさんがいてくれれば、Stonecoldは無敵だ。スライム以外は。
 そのまま無敵に行き止まりに到着する。そこに待っていたのは……。

 巻き糞?

 いや、あまりにも下品な発想だった。とても口には出せない。
 張り付いたイモムシが、なんだかそれっぽい。
 巻き糞の頂上には、螺旋のようになっている通路を通って登ることができる。といっても、1周くらいで頂上だ。あまり大きなものではない。通路のイモムシが邪魔だが、脇を通って頂上へ行く。
 巻き糞の頂上にあったものは、水たまりであった。
 またしても下品な発想が浮かびそうだったので、「顔を洗って出直してまいります!」といって、じゃぶじゃぶ顔を洗った。
 微妙な気分である。

 クエストかミッションのためのものであろうか、とか話しながら、別の道を進む。
 すると奥へ続く細い道の入り口で、果敢にも単独でサソリと戦っているタルタルを見つける。LVは29で、白魔道士に黒魔道士をサポートに付けている。
 Bunaさんが心配そうに、辻ケアルをかける。サソリの攻撃で一気にHPが減り、ケアルで回復しては殴る、という戦法を使っていたタルタルであったが、なにしろサソリの攻撃は強烈だ。かなりキビシそうに見える。
 とはいえ、Stonecoldは手持ちぶさただ。HPの回復は、タルタル自身のケアルとBunaさんのケアルで間に合っている。ただ、なかなかサソリのHPが減らない。長期戦になりそうだ。
 仕方がないので、応援することにしたStonecold。
 取りあえず、踊ってみる。

 フッ、と消えたタルタル。

 当然、サソリはBunaさんに襲いかかる。慌ててサソリを殴りまくり、ターゲットをこちらに向けて、そのまま撲殺する。
 そんなにこの踊りが屈辱的であったのか……と、反省せざるをえないStonecoldであった。

 その奥の広間で、リンクしたグールやゴブリン、そしてサソリを狩るが、残念ながらサソリの爪は落とさない。更にその奥は、溝があって進めなかったり、行き止まりであったり、スライムの姿がちらほら見受けられたりした。
 そんなこんなで時間的に押し迫ってきたので、この辺で切り上げてウィンダスへ向かうことにする。
 サソリの爪は、バザーで買えばいいか、とか思う。

「週に1回は全滅しないと!」「全滅してストレス解消!」とか物騒な会話をしながら、ウィンダスへ到着。
 門の前でBunaさんと別れる。
 本当に今日は、とても嬉しかった。ありがたかった。素晴らしかった。
 禁を破ってしまったが、まあ仕方がないだろう。

 最近疲れが溜まっているのか、深夜0時を回ると瞼が重くなる。
 仕方がない。チョコボ厩舎まで這って行って、そこで眠りに落ちる。

■2002年8月22日(木曜日) 忘れていた冒険心

 ハゲモンクことStonecold。最強を目指す、さすらいのプロレスラー。
 彼は根性を鍛え直し、修行をし直そうと、たった一人で旅立つことを誓った。リンクシェルは外し、姿も隠す。
 なるべく誰にも頼らず、なるべく己の肉体ひとつで戦い抜き、強くなること。
 それがプロレスラー、Stonecoldの生きる道であると。

 チョコボ臭さで目を覚まし、そのままチョコボにまたがる。
 ウィンダスの冒険第2弾は、オズトロヤ城の攻略である。攻略といっても、シャクラミよりも難易度は高いだろうし、ソロなので、たいしたことはできないはずだ。だが、クエストアイテムが出てくれれば、それでいい。
 西ロンフォールからタロンギ大峡谷に入り、メリファト山地を突き進む。このメリファトは、どうにも崖が多くて進みにくい。素直に道を通らないのが悪いのだが、ちょっと迷いながらもなんとか到着する。

 オズトロヤ城には、2度くらい訪れたことがある。ただし、入り口の1区画だけだ。それより先は、未知の領域だ。
 サーチで確認すると、ここにはせいぜい10名くらいの冒険者しかいない。意外と人気のないスポットだ。何人かが入り口にキャンプをはり、ヤグードを釣ってきては退治している。
 さっそく奥へ向かおうと思ったが、正面から覗いてみると、4〜5体のヤグードに袋だたきにされてしまいそうな雰囲気だ。
 最後にホームポイントを設定した場所が思い出せない。
 左手に回り込むことにする。

 回り込もうとすると、練習にならないヤグード2体に絡まれる。やはりカラスだけあって、光ものに反応するのだろう。帽子をかぶった方がいいかな、と少し考える。
 軽く撃退し、軽く休息を取ると、奥の広間へ進む。
 やはり、ヤグードの数が多すぎる。1体1体は楽に倒せそうだが、リンクされると間違いなく酷い目に遭わされるだろう。
 慎重に敵を選び、リンクされて瀕死になったり、先にも行けず戻りもできない状態にも陥りながら、なんとか窮地を脱出し、そこそこ順調に狩りを続ける。
 だが、アイテムはほとんどでない。オークとは違い、えらい財布の口が堅いヤグードである。

 いいかげん、地味なわりに危機感のある狩りにも飽きたので、このヤグードの城から出ることにする。期待していた探検も、ヤグードの数が多すぎて奥へ進めないので、断念した。
 クエストアイテムは、バザーで買えばいいか、とか思う。

 メリファト山地に出る。そういえば、この土地ではリザード狩りくらいしかしていなかったな、と思い出す。ひょこひょこ動く恐竜のような敵にも、一度食い殺されただけでリベンジをしていない。
 決めた。これから、メリファト山地の探検を始める。
 マップを開き、行ったことのないところを眺める。いつもジュノへの往復で通っている西の方は、リザード狩りでも使っていたので、既知の土地だ。未知の場所は、オズトロヤ城を除く東側。つまり、北東と南東だ。マップを見ているだけで、なんともアヤシイ。
 取りあえず、ここから向かえる北東へ行くことにする。

 初めて戦う豹のような敵を倒しながら、北へ走る。マップを見ると、どうもその先のエリアへ進めるようになっているではないか!
 まだ見ぬ土地があるのかと思うと、自然と血が踊る。忘れかけていた、未知への挑戦。新しい発見の喜び。
 足取りが軽い。あの角を曲がれば、エリア切り替えの通路だ!

 行き止ま……り?

 まるで封鎖されたかのような、唐突な行き止まり。通路は先へ進むが、岩が邪魔をして通れない。
 このガッカリ感。これも忘れていたものだ。
 あまり嬉しいものではないが。

 仕方がないので、南東へ向かうことにする。
 このメリファトは、どうにも崖が多くて進みにくい。行けるかなと思っても、崖が邪魔して戻らなくてはならなくなってしまう。
 ところが、よくマップを見たら、崖の場所が描かれているではないか。今まで落書き程度にしか思っていなかった細い皺のような線が、実は崖を示していたのであった。
 これならば、迷うことはない。ズンズンと南へ下る。

 途中で、ひょこひょこ動く恐竜のような敵を発見する。丁度良さそうな敵だ。
 以前食い殺された恨みを込めて、おもむろに殴りかかる。
 ところがこの恐竜、やたら攻撃が早い。噛みつきと尻尾を交互に使って攻撃してくる。しかも、かなり痛い。StonecoldのHPが、グイングイン減っていく。これはマズイ!
 またしても、油断して死亡するところであった。「百裂拳」を使い、ギリギリの瀕死状態で勝利。
 全然丁度よくないではないかと憤る。だが、クエストアイテムの大鳥の羽根を落としてくれたので、よしとする。ていうか、この羽根はたしか3つ必要なはずなのだが……。
 まあ残りは、バザーで買えばいいか、とか思う。

 南東の端は、マップで見ると崖に囲まれた丸い空間になっている。きっと石碑でもあるに違いないと思い、わくわくしながら走る。
 だがメリファト山地は、ガッカリさせるのが得意であるらしい。
 見つけたのは、ゴブリンのキャンプ地。
 たき火の炎が恨めしい。
 諦めて、北へ向かう。

 ソロムグ原野へ入る。明日は、ここを徒歩で横断し、ジュノへ入って見よう、と思う。
 さすがに強い敵ばかりなので、探検することはできない。隠れながらの隠密行動だ。
 リザードを殴り倒し、プリっと卵を一つ手に入れたところで、落ちることにする。

STO  必死こいて恐竜を退治したStonecold。
 正直、死ぬかと思った。

■2002年8月23日(金曜日) バカへと通じる道

 ぬるま湯に浸かりすぎていた。
 ハゲモンクことStonecold。最強を目指す、さすらいのプロレスラー。
 彼は根性を鍛え直し、修行をし直そうと、たった一人で旅立つことを誓った。リンクシェルを外し、姿を隠す。
 誰にも頼らず、己の肉体ひとつで戦い抜き、強くなること。
 それがプロレスラー、Stonecoldの生きる道であると。

 ソロムグ原野で目を覚ます。
 ここは、かなり物騒な場所だ。ヤグードや恐竜みたいなやつらが跋扈している。とてもではないが、単独で挑んでどうなる敵でもない。リンクでもされようものなら、秒殺は間違いない。
 サーチで見ると、そこそこの数の冒険者たちが、熱い戦いを繰り広げているように見受けられる。
 だが、それは間違いだ。
 あのチョコボの群れを見れば一目瞭然で、ジュノ方面からウィンダス方面へ抜けるために、もしくはウィンダス方面からジュノへ向かうために、このソロムグ原野に足を踏み入れているだけである。
 自信のある素早い救援要請も、ここでは役にたちそにない。
 それだけのことを、リザード1体倒したところで理解したStonecoldは、慎重に辺りを見回し、覚悟を決めて、走り出したのであった。

 マップを確認する余裕もあまりなく、道からあまり離れずに、敵と敵との間を南無参気分で駆け抜ける。
 尻に火が点いたかのような焦りのなか、手に汗握る必死の駆け引き。
 そしてついに、ジュノの門が見えてきた。
 到達した。ジュノに。独りでここまで辿り付くことができた。

 ジュノの街に入ると、Stonecoldはモグハウスへ走る。
 そして……。

STO



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