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壮絶な怒りのオーラ

2008年7月15日 火曜日
この記事の所要時間: 約 3分53秒

 ネタバレとか気にしないで書いてます。

「ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌」を嫁と観てまいりました。立川のCINEMA TWOです。12日の土曜日の10時なので、公開初日の初回。CINEMA TWOでいちばん広い劇場なのに、ガラガラでした。何故だ。
 ウエンツ鬼太郎2作目です。監督も同じ本木克英。前作は、とにかく西田敏行がステキすぎて失神寸前でした。今回は西田敏行が出てないのでちょっと心配です。
 序盤は、えらいまったりのんびりした感じでした。ご都合主義的に時空間を超越した謎解き、みたいな感じで進みます。ショコタンくらいしか見るとこありませんでした。千年前の回想シーンで京極夏彦が出てたみたいですけど、まったく気づきませんでした。
 ウエンツ鬼太郎は、最初からいてもいなくてもいいような影の薄い存在で、結局最後まで地味な存在でしたが、特に序盤はものすごく存在が薄くて残念でした。いいキャラクターだと思うのになあ。髪とか衣装の色合いのせいか、画面に溶け込んじゃってて見えません。
 今回のヒロインは、北乃きい。よく知りませんが、きい、ってすごいヒステリックな名前ですね。それは置いておいて、役柄です。女子高生ならではの、ころころと主義主張の変わる感受性の強い不完全な女の子を演じていましたが、なんとなく華がなかったような気がしました。
 やっぱヒロインは猫娘です。前回よりキュートで、とっても良かったです。華があります。いじらしいです。萌え萌えです。アニメ版なんかメじゃないです。田中麗奈サイコーです。
 ストーリーは、濡れ女がメインなのに、夜叉とぬらりひょんが関わってきてぐだぐだになってました。たぶん、濡れ女だけだと話としてはまとまるけど映画として盛り上がらないからだと思います。
 お蔭で後半、夜叉と戦闘→ぬらりひょんと戦闘→巨大骸骨と戦闘→濡れ女と戦闘という、ボス戦4連戦なんてゲップが出るような展開になっちゃってました。最後は敵を倒す方法が2つあって、2つとも使うとか、無駄なとこがやたら多かった。
 話題性のためだけの配役とかは、まあ仕方がないですよ。気にしません。

 で、やっぱビビビだと思うんです、ビビビ。ビビビのネズミ男。
 ちょっと活躍の場が少なかった。すごく残念。もっともっと出てもいいのに。むしろ常に画面に出てればいいのに。
 もうこの際、「ゲゲゲの鬼太郎」じゃなくて「ビビビのネズミ男」でいいと思います。このシリーズは、大泉洋のネズミ男でもっているようなもんです。タイトルは「大泉洋のネズミ男」でもいいくらいです。それくらい、オナラの威力あります。
 パン! パン! ブゥッ!
 いゃあ、映画って、本当に面白いものですね。

 その後、「クライマーズ・ハイ」を観ました。立川のCINEMA CITYです。友人と合流し、6人で観ました。
 監督は、「テラ戦士ΨBOY」で脚本、「おニャン子・ザ・ムービー 危機イッパツ! 」を監督した原田眞人。
 主演は堤真一ですが、山崎努とか遠藤憲一とか田口トモロヲとかシブイ役者が脇を固めてます。蛍雪次朗と堀部圭亮は、こっそり好きな役者です。高嶋政宏はあんまし出番なかったけど、インパクトあってすごい良かった。
 実はあんまし期待してませんでした。日航機墜落事故を取材する記者の話かー、すごい地味な話なんだろーなー、映画になってんのかなー、なんて思ってた。当然、原作も読んでませんでした。寝る気マンマンでした。
 そしたらアナタ、けっこー面白いじゃないですか。
 緊迫感あるし、テンポは良いし、役者の演技も良い。新聞社の描写も良い。それに、ぜんぜん地味じゃない。ぐいぐい引き込まれる。上映時間2時間半で腰が痛くなりましたが、退屈することはなかったです。
 腑に落ちない箇所がいくつかあったんですが、リアリティのある映画として仕上がってたと思います。

 観終わったあと、原作ファンの友人が、壮絶な怒りのオーラをまとい、壁をガツンと殴って大穴を開けていました。原作と違う。原作で泣いた部分が一カ所も映像化されてなかった。夜叉のような顔で、そうつぶやいておりました。
 話を聞いたら、映画で腑に落ちなかった箇所が、スッキリしました。なるほどー、そうなってたのかー、と。
 映画では、いろいろと設定を変更したために、つじつまが合わなくなってたみたいです。
 主人公の内面的なことは、原作の設定とエピソードがあれば納得できます。日航機墜落事故のときの話と老年期の山登りの話が噛み合ってないな、と感じてたんですが、これも設定を変更したためでした。
 原作ものの映画化は、難しい。
 いゃあ、映画って、本当にいいものですね。

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