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やりたい放題の映画

2007年10月16日 火曜日
この記事の所要時間: 約 3分18秒

 なんか映画を観たいなーと思ったものの、立川のCINEMA CITYでは観たい映画が見当たらず、仕方がないので吉祥寺に行って漫画喫茶にしけこむか、と思っていたら、バウスシアターで観たい映画を発見。しかも2本。
 バウスシアター大好き。

 というわけで、「スキヤキ・ウエスタン ジャンゴ」を観ました。
 三池崇史監督の映画です。主演は伊藤英明、伊勢谷友介、佐藤浩市。おいしい役者が揃ってます。つか、男ばっかりです。ヒロインは、なんとびっくり桃井かおりです。
 日本なのに、ウェスタン。日本人なのに、全台詞英語。源氏と平家が宝探し。銃と刀。モノノフとガンマン。インディアンがトランペット。無意味に濃いキャラクター。必要以上に挿入される小ネタ。シチュエーション優先で、なんの前触れもなく唐突に雪が降って瞬時に一面雪景色。
 三池監督、やりたい放題の映画でした。
 今まで自作の中で小出しにしていたネタを、全部この作品の中にぶちまけちゃったような感じです。メキシコの地平線に囲まれた乾燥した荒野に走る一本の直線道路を映して「埼玉」ってやっちゃうときの三池監督。すがすがしいほどに、三池監督の三池監督っぽい三池監督汁が出まくってました。
 こりゃ、ふつーのひとはドン引きしちゃうよね。
 お客さん、5人しか入ってなかったし。
 個人的には、好きなんですが。
 これぞ三池監督だーッ! と心の中で叫び、感涙を流すくらい、大好きなんですが。
 クエンティン・タランティーノが、意外とおいしい役で、素晴らしい存在感を見せてくれました。人物が人物だけに、言葉に変にリアリティがあるというか。
 香川照之の演技は素晴らしかったです。見事な不死身っぷりと、二重人格っぷり。ひとり芝居の巧さが出てました。
 伊勢谷友介は、カッチョイイですねー。ハクランでガンカタとかやらしてみたい。きっと似合う。
 佐藤浩市は、まるっきりジャック・スパロウしてました。佐藤浩市だからこそ面白い、この演技。やらせた三池監督は、やっぱ違う。
 桃井かおりは、もうむちゃくちゃカッコよかったです。少女時代のシーンまで、そのまま演じてるとこもスゴイ。
 北島三郎の歌が流れるエンディングは、三池監督ならではの演出。渋いです。
 ただ、ちょっと主人公の立ち位置が微妙かなー、と思いました。濃いキャラクターばっかりなので、影が薄いというか、バックグラウンドの薄さが気になりました。
 いやでも、すげー面白かったです。
 この作品でやりたいだけやっちゃったので、「クローズZERO」は期待してもいいと思います。

 1時間くらい間を空けて、「パーフェクト・ストレンジャー」を観ました。
「ラスト7分11秒まで真犯人は絶対わからない」というキャッチコピーで有名な映画です。
 主演は、X?MENのストームでおなじみの、ハル・ベリー。ブルース・ウィリス(髪の毛付き)も出てきます。
 ラスト7分11秒までまで犯人が出てこないとか、ラスト7分11秒まで犯罪が起こらないとかだったらどうしよう、なんてドキドキしながら観てたんですが、ふつーに犯罪が起きました。
 ぶっちゃけまして、これってこいつが犯人じゃないとオチないよね、と思ってたひとが、やっぱり犯人でした。謎を残すみたいなバックグラウンドの開かし方とかが、犯人の演出だったし。動機も、だいたい予想つくんじゃないかな。
 叙述トリック的であり、2回目を観ると、台詞の意味が違ってます。その辺は、巧くできてます。ミステリ的にフェアな作品で、好感が持てます。ネット関係のネタも、リアリティのあるものでした。
 それにしても、ラストシーンは吹いてしまいました。やりすぎるとギャグになっちゃうんですね。
 あんまりスカッとするようなサスペンス映画じゃなかったですけど、ハル・ベリーが綺麗だったので良かったです。

 最近、洋画を見ていて思うことがひとつあります。
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