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妖魔の洞窟 後半

2009年5月21日 木曜日
この記事の所要時間: 約 7分52秒

 TRPGプレイ日記です。
 セッション第2回目の、後半です。
 ベースは、「シナリオ集1 ファーストプレイ」の『妖魔の洞窟』です。


ギルド『花鳥風月
キャッチフレーズ「我々は花鳥風月! お金に困っている!」

チキ ヴァーナ(狼族) 女性 【アコライト/シーフ】 レベル3
 プレイヤー:Tiki
 苦労性で、いつも金欠の少女。何故か不意打ちが得意。
 父親が、反神聖帝国軍の隊長。軍資金を調達するために、冒険者となる。宝石魔人ジュエリーザの弱点を知っている。
カヤタ ドゥアン(有角族) 男性 【ウォーリア/サムライ】 レベル3
 プレイヤー:Kayata
 楽天家で行動力のある、ムードメーカー。とても運がいい。肩に、彼にしか見えない鳥を乗せている。
”久遠の森”の、封印守護の一族。何者かに、崖の上から突き落とされたが、運が良かったので生きている。
タルト エルダナーン 男性 【メイジ/アコライト】 レベル3
 プレイヤー:Nyagon
 美少女にしか見えない謎の魔術師。とても金に飢えている。過去の記憶を失っている。
 魔術を使って、大暴れする夢を見る。過去の記憶が、ちょこっとだけ蘇ったもよう。
タケオン フィルボル 男性 【シーフ/サモナー】 レベル3
 プレイヤー:Takeon
 賢くて、マイペースで、ひとがいい。ダンジョンでの仕事はピカイチ。なんだかすごい謎を握っている。
ストーンコールド ドゥアン(牙爪族) 男性 【ウォーリア/モンク】 レベル2
 プレイヤー:NPC
 ハゲ。貴族の生まれで、偉そう。マイペース。まるで役に立たない。


 早朝、”遺跡の街”ラインから旅立つ、”花鳥風月”の一行。全員馬に乗って、らくちん移動です。
 街から出てすぐに、何者かに見られた気がしましたが、みんな気にしません。
 それどころじゃないからです。これからのことを思うと、気が重いのです。
 目的地の聖都ディアスロンドまでは、馬で移動しても、1ヶ月くらいかかります。
 さらに、ライン神殿の神官長ランディアから、目立つな、大きな街には寄るな、できれば誰の目にもつくな、と、無理難題をいわれているのです。
 とはいえ、道のないとこを通るわけにはいかないので、南へ向かう街道を進みます。
 ……ここで、焦りました。
 実は、今回のシナリオ、みんなが馬に乗ってるのって、想定してませんでした。
 あっはっはっは。って、笑いごとじゃない。どーしよう。なんとかなるかな。うん。なんとかしよう。

 街道を進んで3日後。道の向こうで、馬車が立ち往生しているのを、”花鳥風月”の一行は、発見しました。車輪が、深い轍にはまってしまったようです。
 大きな馬車のそばに、商人風のでっぷりした男と、狼族の若者が、いました。
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
「……え? ご、ごごご強盗っ!?」
「違います違います」チキが、フォローを入れます。
 カヤタとストーンコールドが力を貸し、馬車を助けました。お礼をいわれます。
 せっかくなので、一緒に進むことになりました。
 彼らは商人で、”水の街”クラン=ベルへ向かっているようです。

 まだみんな眠っている、翌日の早朝。
 事件が起こりました。
 すやすやと寝息をたてているチキは、魔剣カーディアックを大事そうに抱きしめていたのですが、奪われちゃったのです。
 犯人は、狼族の若者。
 彼は、全力疾走で、丘を駆け上ってます。
 野営をしていたカヤタが、追いかけます。しかし相手は狼族。足が速い。追いつけません。
 飛び起きたタルトとタケオンは、馬の準備。
 チキには、太った商人が、決死の形相で、抱きついてきました。
「すんません! ほんと、すんません! 許してくださいーっ!」商人は、泣き叫びます。
 なにやら、事情があるようです。
 朝日が昇る丘の上に、何者かが現れました。狼族の若者を、一刀両断。魔剣を持って、去ろうとします。
 カヤタが駆け寄ると、ゴブリンが立ち塞がります。ザコ敵です。具体的にいうと、モブです。カヤタの敵じゃ、ありません。《トルネードブラスト》で、一掃。ここで、マスター涙目でになりました。ゴブリン弱すぎる。
 けれど、間に合わず。
 丘から見下ろせば、魔剣を持ったヤツが、「ヒャッホーウ!」と、馬に乗って走り去ったところでした。
 チキが、重傷を負った狼族の若者を《ヒール》で治癒し、事情を聞き出します。
 商人たちは、ゴブリンたちに襲われ、仲間を人質に取られ、ラインからくる馬に乗った5人組を騙し、所持している剣を奪ってこい、と、脅されたらしいです。
 ゴブリンを率いているやつは、ゴブリンにしては背が高く、人間の言葉を話し、強そうだったといいます。
 どうやら、チキたちが魔剣を所持していることが、敵にバレていたみたいです。

 魔剣を奪い返すため、商人の仲間を助けるため、”花鳥風月”の一行は、逃げたゴブリンを追跡します。
 森の中に入ると、洞窟を見付けました。
 足跡と、放置された馬。ここに違いありません。
 慎重に、洞窟に足を踏み入れます。
 すると、入り口の奥で、道を塞ぐように、怪しげな石像が現れました。
「我が名は、バルバロッサ! 我の謎を、解くがよい!」

 唐突ですが、ここで「バルバロッサ」というゲームを挟みました。
 粘土でなにかを作り、他のプレイヤーに当ててもらう、というゲームです。1988年に、ボードゲーム大賞を受賞したほどの、おもしろゲームです。知名度ゼロですけど。”バルバロッサ”でググると、けっこー出てきます。
 マスターが1位になると、先に進めないということで、開始しました。
 結果、1位がカヤタ。2位がマスター。3位がタケオンで、4位がタルト。ビリがチキでした。
 でも、マスターの粘土は、誰にも当ててもらえませんでした。泣きそうでした。ていうか、ルール間違ってました。1位が確定した時点で、終わりじゃないですか。当てられてない粘土1つにつき、-5点じゃないですか。マスター最下位じゃないですか。うわーん!

 さて。
 バルバロッサを追い払い、洞窟の奥へ向かいます。
 洞窟の構成は、だいたい、シナリオ通りです。
 矢が飛んでくる罠に引っかかるカヤタ。それを解除するタケオン。落とし穴におっこちたりしながらも、先へ進みます。
 大部屋で、ゴブリンどもを蹴散らすと、テーブルの下に、隠し戸を発見しました。
 トラップ判定をしたタケオンが、サイコロ4つ振って全部1という、まさかの特大ファンブルを出しました。
 あまりのことに、大爆発を起こす隠し戸。すっ飛ぶタケオン。
 罠なんか、なかったんですけどね。はっはっはっは。

 クライマックスフェイズ。
 洞窟の最深部で、ゴブリンを率いるボス、ゴルダウと対決です。
「よくきたなぁ! 人間!」
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
「な、なにぃ!? ……えっ?」
 それはそうと、ゴルダウは、黒く禍々しい剣を持っています。魔剣カーディアックと、共鳴しています。なんだか嫌な予感がするチキたち。
 戦闘開始です。
 タケオンが、床に設置された罠を、見抜きました。ゴルダウに接近戦を挑むには、滑る床を通過しなくてはいけません。
 カヤタは、ジャンプ! なんとか、成功しました。
 ストーンコールドも、ジャンプ! 見事に、すっ転びました。
 続いたチキは、またしても、ストーンコールドを足場にしようとしましたが、またしても、思いっ切り失敗しました。ストーンコールドと、くんずほぐれつ。なんて不憫な子。
 タルトの大砲のような《ウォータースピア》と、カヤタの刀の前では、ゴルダウは敵じゃありませんでした。
 ていうか、ゴルダウの強さは、レベル1?2用のシナリオのまんまでした。雑魚敵も、そのまんまでした。
「……そ、そんな、バカなァ!」ゴルダウは、死にました。ごめんね、ゴルダウ。
”花鳥風月”、あっさりと、勝利!

 エンディングフェイズ。
 ゴルダウが持っていた剣は、どことなく、魔剣カーディアックと似てます。
 そういえば、ランディアの話の中に、魔剣セレブリックというのが出てきてたのを、みんなは思い出しました。
「……もしかして、これ?」
 間違いなさそうです。
 チキは、剣に触れないようにして、布をかぶせました。ちょうど、異次元バッグというものを手に入れてたので、放り込みます。これなら、共鳴でうるさくありません。
 外に出て、辺りを探すと、いくつかの死体が転がってました。商人の仲間は、とっくに殺されていたようです。
 酷いです。
 でも、本当に酷いのは、マスターです。
 ごめんなさい。実は、すっかり人質のことを忘れてました。
 ずーんと重くなりながら、チキたちは、商人たちと合流します。
 仲間の死を知り、肩を落とす、商人たち。
 魔剣セレブリックという、新たな荷物を抱え、気が重くなる”花鳥風月”。
 沈みゆく夕陽を背に、彼らは、とりあえず、クラン=ベルを目指すことになりました。

 アフタープレイ。
 経験値は、25点+フェイト、だったと思います。全員、レベルアップできるくらいです。
 それにしても、後味が悪かったです。
 難易度も、低かったですし。
 シナリオ調整をしっかりしていなかった、っていう課題ができました。
 次回は、ちゃんとみんなに当ててもらえる粘土を作るぞーっ!

 つづく。