主人公の名前が ロック であることに気づきました。
そう、 ロック なんです。
もちろん、ザ・ロックです。ロック様です。ピープルズ・チャンピオンです。エジプトでサソリになったことで有名な人物です。
もう疑問の余地はありません。
主人公はプロレスラーです。
さて。
脳をいじくられた悲劇のヒロインティナと、ザ・ロックは、砂漠の町を目指します。
モンスターに襲われてもまったく戦おうとせず、「ヒャッホウ! ポーションだぜい!」とか叫びながら盗みしかしないザ・ロックを尻目に、ティナは戦います。攻撃魔法だって使っちゃいます。治癒魔法も使います。
ティナは、実に献身的な少女です。
砂漠の町――つか城でした。まあいいや。無事に城に到着しました。
奥の広間に通されると、若い国王がいました。エドガーと名乗りました。いきなりティナをくどこうとしたようなんですが、台詞が意味不明です。恥ずかしさに気づいたのか、エドガーは逃げるように去っていきました。
何故かザ・ロックがいなくなりました。
どうやら彼は主人公じゃないみたいです。どうでもいいキャラクターみたいです。
ぽつんと取り残されたティナ。彼女が主人公だったみたいです。
暇になったので、ティナは城を散策します。こんなことしてる場合なんだろうか、と疑問に思いながら。
城の外の建物に入ったら、ババアが突然、「実はエドガーには双子の弟がいるんじゃー!」などと暴露し初めました。ティナは愕然としました。なんだこのババア。そんなこと誰も訊いてねえ。
しかもあのエドガーという国王は、こんなババアや幼女すらも毒牙にかけるハレンチ極まりない変態だということも暴露されました。
こんな国嫌だ。
ティナは本気でそう思いました。
逃げ出そうとしていたら、魔導士ケフカとかいうわけのわからない男がやってきました。
帝国の偉い地位のひとらしいのですが、なんと徒歩で砂漠を歩いてきたみたいです。馬……いや、チョコボくらい使えよ、とティナは思いました。
このケフカという男、エドガーとの会話にブチ切れて、城に放火しやがりました。放火ですよ放火。城に放火。
どこからどう見ても石の建物なのに、燃えています。どんな魔法を使ったのでしょうか。魔導士ケフカというくらいですから、きっとファイガくらい使えるのでしょう。なにしろ石を燃やすくらいですから。
ちろちろと燃える城の中でティナは呆然としていたのですが、エドガーとザ・ロックに拉致されちゃいました。チョコボで逃走する気らしいです。ロックは「ひゃっほーー!」とかいっちゃってます。
城の火はどうするんだと思っていたら、なんと城ごと砂の中に沈めるという方法で鎮火させてました。わー。頭いいー。ティナの頭痛は増すばかりです。
素直に逃げればいいのに、わざわざ魔導士ケフカの前を通りかかり、彼の部下に襲われました。
魔導アーマーが2機です。
ここでティナは今までどおり魔法を使います。なにせザ・ロックは盗みに夢中で戦ってくれません。変態のエドガーも信用できませんから。
そしたら敵の目の前で、ザ・ロックとエドガーが突如寸劇を始めました。
あまりのことに、敵もティナも目が点です。
エドガー「今まままま、ののののの 見たよな? なっ?」
ロック「ああ、あの子にはすごい能力があるみたいなんだ……」
エドガー「何がすごい能力だよ! 魔法だよ! ま ほ う !!」
ロック「まままままままま まほう! あれが魔法!?」
ふたりにちらりと見られたので、ティナは引きつった笑みを返しました。
エドガー&ロック「でれーっ……」
なんなんでしょう、これは。
たった今、なにが起きたのか、ティナにはまったく理解ができません。
ザ・ロックの前では魔法なんてバンバン使ってたのに、今さら思い出したように驚かれても。
こいつらが狂っているのか、自分が狂っているのか。ティナは悩みます。
きっと脳をいじられたときの後遺症があるに違いありません。だから、彼らの行動が理解できないんだ。そう、ティナは自分に言い聞かせます。
戦闘終了後、地下組織リターナーの本部に行くことになりました。なんか利用されるみたいです。
城でザ・ロックは「エドガーは反帝国組織リターナーと手を組みたがっている」といってたのに、エドガーはもうとっくに反帝国組織リターナーの一員だったみたいです。
ティナはもうどうでもよくなったので、ついていくことにしました。
洞窟を抜け、サウスフィガロという町に到着しました。
シャドウとかいう名の、あきらかに自分に酔っている男が酒場で酔っていました。話しかけたら「よせ、他人には懐かない犬だ……」なんてつぶやくので、ティナは思わず吹き出してしまいました。
リターナーの本部はまだ先らしいので、ティナたちは装備を整えて出発します。
途中であやしい家に立ち寄ったら、エドガーが突如豹変しました。
鼻をくんくん鳴らし、「これは!」とか「これも!」とか叫び出したのです。たんすの中にしまわれたブリーフを取り出すと、ニオイを嗅ぎ、恍惚とした表情を浮かべます。
話を聞けば、どうやらエドガーは、双子の弟にも手を出す変態大魔王だったようです。彼の性欲は、ティナの想像を遥かに超えています。
行く末に不安を抱きながら出発すると、洞窟の奥で、バルガスという身長6メートルを越える男に遭遇しました。
相変わらず、ザ・ロックは戦ってくれません。ミスリルクローを盗んで「ヒャッホウ! オレってゴイス!」とか叫んでます。エドガーは意外と強く、オートボウガンで全体攻撃してくれます。四方八方乱れ撃ちというのは、彼の性欲を表現しているのでしょうか。
マッシュという武道家が乱入してきました。バルガスに連風燕略拳という奥義を使われ、ティナたちは吹き飛ばされてしまいます。
バルガスとマッシュの一騎討ち。
師匠から授かったという奥義を、マッシュは炸裂させます。
「ば く れ つ け ん!」
見ていたティナは、思いっきり吹き出しました。
バルガスは「連風燕略拳!」とか「烈風殺!」とか「終死拳!」とか強そうな名前の奥義を繰り出しているというのに、このマッシュという男の奥義は「ばくれつけん」です。
こんな奥義じゃあ、彼らの師匠も息子に伝授する気にはなれないでしょう。せめて漢字でお願いします、とティナは思いました。
なにはともあれ、マッシュはバルガスを殺害しました。
実はこのマッシュ、エドガーの双子の弟らしいです。バレバレでしたが。
満面の笑みで再会を喜ぶエドガーに対し、マッシュの顔は引きつっています。顔面蒼白で脚が震えています。きっとこの変態大魔王の兄が恐くて、城から逃げ出していたのでしょう。かわいそうに、とティナは同情しました。
強引な兄の誘いを断りきれず、マッシュは仲間になりました。リターナーの本部を目指して、洞窟に入ります。
洞窟を抜け、リターナーの本部に到着しました。
本部なのに兵は3?4人しかいません。この人数で帝国と戦う気なんでしょうか。
奥の部屋で、バナンというヒゲオヤジが出てきました。こいつがリターナーのリーダーらしいです。
いつの間にか、帝国兵の50人をたったの3分で皆殺しにしたとかいうことになってて、ティナは唖然としました。ていうか、バナンのヒゲがきもいので、「いやー!!」と叫んでやりました。嫌がらせです。
そしたらバナンはブチ切れたのか、わけのわからない話を一方的に話し始めました。だからなんだよと思っていたら、「疲れた」と言い残して部屋から出ていってしまいました。
話すだけで疲れてしまうような体力のない男がリーダーであるこの反帝国組織に、ティナは不安を覚えます。
夜の寝室。ふと目を覚ますと、ザ・ロックがベッドのそばに立っていました。
この野郎、確実に夜這いです。
ティナはカチンときました。なんだこの男。性欲だけは一人前か。ろくに戦いもせず、盗みばかりしているボンクラが。ポーションそんなにたくさん盗んだって意味ないんだよ。
冷たい目でにらんでいると、焦り顔のザ・ロックは、大事なひとを帝国に奪われたから戦っているんだ、なんて、たった今思いついたようなことを口走りました。
だからお前、戦ってないじゃん。盗んでばかりじゃん。と突っ込もうかと思いましたが、こういう男は、あんまり追い詰めると、なにするかわかりません。ティナは話を合わせてやりました。
一緒にいたくないので、ティナは寝室を出ます。
つづく。
「ばくれつけん」。
実はコマンドの入力方法がわからず、2回ゲームオーバーになりました。意外と泣きそうでした。
ストーリーと、キャラクターの寸劇とのギャップが凄くて、戸惑ってます。あと、誰に感情移入していいのかわかりません。
なにはともあれ、迷作のニオイがプンプンします。
昔の記憶と照合しながら見てるが、登場人物の名前位しかあってる部分ねーーー!(ロックが盗みばかりもあってるか)
・・・いやすみません。記憶の方も当てにならんけど。
FFVIは音楽良かったよね。その辺はDSLだとどうなんかな?
ストーリーに忠実ですよ。
寸劇の台詞はガチでそのままです。
「ばくれつけん」もガチです。
マジです。
わしはニンテンドーDSですよ。DSLってなんですか? ADSLのことですか?
音楽は、なんかスーパーファミコン版に比べるとヘボイと、もっぱらの評判みたいです。
思い出は美化されるからの