藤岡弘はもう雰囲気だけでOK

2006年05月16日 11:44:30 | 【カテゴリー: 2006年に観た映画
この記事の所要時間: 約 1分29秒

 なんかこう、いろいろと吸収しなくちゃいけないんじゃないかと思い、レンタルビデオ店へ。

「逆境ナイン」を観た。
 いわずと知れた、あの熱血疾風怒濤の吠えるペン、偉大なる超作家、島本和彦様のマンガが原作の映画。この御大の人間性が好きというか尊敬しているというか心の師匠であるんだけど、原作のマンガは読んでなかったそういえば。
 藤岡弘が出てて、ちょっと嬉しくなる。でも序盤はとにかくチープ。徹底的にチープで寒い。
 主人公の玉山鉄二がいい味出てきたあたりから面白くなる。チープなのは変わらないけど。もうほんとに趣味で作りました的な、商業的なニオイがまったくしない、ぎこちない作り。
 熱いというかバカな映画だ。島本和彦の持ち味は、猛烈に熱く壮絶にバカなキャラクターと世界観というものなのだけど、この映画には熱さはあんまり感じられない。それは役者がみんな素人に毛が生えた程度であり、演出とかも含めて全体的に素人っぽい作りだからだろう。玉山鉄二は結構いいけど。藤岡弘はもう雰囲気だけでOK。ココリコ田中はなんかもうキャラも存在も面白いのでそれだけでいいや。堀北真希って目が寄ってない?
 問題のクライマックス。それまではぎこちないなりにテンポよく楽しく観てたのだが、急に退屈になる。逆効果のスローモーション多用で、なかなか進まない。眠くなるのを必死に堪える。試されている。我慢だ。逆境だ。
 なんとか眠気を打破する。オチというかカタルシスみたいなのは、なんかこう、あるようなないような。やっぱり熱血度よりもバカ度よりもチープ度が高い。異様に高い。
 うーん。

 あと、今更ながら「クビキリサイクル」を読み始めた。
 やっぱ凄い。序盤は「虚無への供物」とか「匣の中の失楽」を彷彿させる。

 

TOPに戻る

コメントをどうぞ