なんか、家に着くなり虚脱する。
晩御飯食べて、ぐったりする。
嫁は最強のノートPC、NEC LaVie RXにてサーバ障害が起こっていてログインできないはずの「ファンタジーアース」に接続して戦争へ。経験値1200くらい稼いでいた。
なんにもやる気が起きないので、絨毯に倒れながら猫と戯れる。
息吸うのも面倒くさくなる。
このままでは死んでしまいそうだったので、レンタルビデオを返しに行く。ついでにまた4本借りてくる。「スターウォーズ エピソードIII」があったけど、後回しにする。
なんか夢でダースベイダーの撮影シーンが出てきた。実は透明のプロテクターで、黒いシャツ着てたんだって(意味不明)。
「阿修羅城の瞳」を観てしまった。
劇団☆新感線の舞台、『阿修羅城の瞳 BLOOD GETS IN YOUR EYES』の映画版。監督は「陰陽師」のひとなので、はなから期待せず。でもストーリー作りの参考になるかな、とか思って――
凄い。これは凄い。ぶったまげた。
最初のシーンからもう爆撃が始まる。沢尻エリカに吹く。内藤剛志はこういう役似合わないって。逆に渡部篤郎が似合ってるから、ギャップが酷い。ていうかセットがヤバイ。TV番組の戦隊ものレベルのしょぼさ。これ映画だよね?
そして市川染五郎(七代目)。
凄い。これは凄い。ぶったまげた。
市川染五郎(七代目)のための市川染五郎(七代目)ショー。市川染五郎(七代目)大暴走。
宮沢りえは、まあいい。もう30過ぎなのに15歳の役だったり、盗賊団の一員だったのにその設定無視だったり、頭の悪い阿修羅になっちゃったり、ラストではわけわかんなくなっちゃってるのは、もうどうでもいい。
市川染五郎(七代目)。
凄い。これは凄い。ぶったまげた。
顔から表情から声から台詞からヤバイ。舞台そのまんまっぽいところが凄い。歌舞伎やっちゃってるとこが凄い。映画がどういうものだか、まるでわかってないところが凄い。。
そもそも、ストーリーからして酷い。話がぶつ切りというか、その場その場の思いつきでキャラクターが動いてるので、見ていて納得できないので気持ち悪い。シーンの状況だけ設定しといて、中身はその場で作った、みたいな。説得力皆無でぐだぐだ。ご都合主義も、壮絶を極める。
そのお蔭で、やたら長く感じる。中盤寝ちゃったんだけど、なかなか終わらない。
やっと市川染五郎(七代目)が無意味に大見得切って終わりかな、とか思ったら、なんと空から阿修羅城登場。おいおいおい、まさかこれからあの城に突入とかないよな? もう終わりだよね? お腹いっぱいでゲロ吐きそう。とか思ってたら、やっぱり突入ですよ。中ボス(渡部篤郎)も復活ですよ。
肩と脚に大怪我負ってフラフラだったのに、家に帰って気合いれたらなんともなくなってる市川染五郎(七代目)。RPGの宿屋かよ。ていうか江戸中炎の海なのに、自宅だけ無事なのかよ。
そういや、この作品ってRPGっぽい。どっちかっていうとファイナルファンタジーっぽい。
ラスボスのいる阿修羅城へ。ザコ敵が降ってくるので、もたもたとやっつけまくる市川染五郎(七代目)。迫力のない殺陣だ。
ラスボスに命を与えられた中ボス(渡部篤郎)と市川染五郎(七代目)が宿命の対決。なんとラスボスが市川染五郎(七代目)を助けちゃう。まったく意味わかんないアホな理由で中ボス(渡部篤郎)死亡。
ラスボスと市川染五郎(七代目)の戦い。ラスボスって宮沢りえであり阿修羅なんだけど、このお方はどこの阿修羅さんなんでしょうか。仏教方面じゃないみたいです。なんなんでしょうかこの阿修羅。阿修羅の意味あるんでしょうか。
なんかこう、どうでもいい戦いの末、引き分けみたいな。一応、勝ったのかな市川染五郎(七代目)。本当にどうでもいい。どっちにしろ、江戸は壊滅。
市川染五郎(七代目)、楽しそうでした。宮沢りえ、辛そうでした。
もうね。笑うしかないですよ。全面的に。
失笑。苦笑。
あと、3Dなんて存在しなかったらよかったのに、と思わせる3D映像が強烈。PSのゲームより酷い。なにこのポリゴン江戸。
セットもしょぼいというか子供だましというか。それに、あっちこっちが繋がっている。全部歩いていける範囲。異様に狭い世界。舞台じゃないんだから、この辺は変えて欲しかった。
とどめはスタッフロール。「いま、会いにゆきます」も、ORANGE RANGEの曲がすべてをぶち壊してくれたけど(映画と全然合ってない)、この映画ほどじゃなかった。シーンをダイジェストに繋いで(ナルシスト的に)垂れ流し。とにかくもうセンスが悪い。そして曲は何故かスティング。意味わかんない。
こんなの映画じゃない。
「最終兵器彼女」は「デビルマン」に匹敵するかも、と思ったけど、「阿修羅城の瞳」は「デビルマン」を余裕で抜いていると思います。
いやあ、素晴らしい経験をしてしまった。満足。