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あの、「DRAGONBALL EVOLUTION」を、観てまいりました。
先行とかやってて、封切りとか関係なくなってますが、一応、公開初日の2009年3月13日です。金曜日です。平日です。劇場は、新宿バルト9です。会社帰りに、嫁と突撃かましてきました。
この映画は、いろいろと話題性のある作品です。
製作のチャウ・シンチーは、ろくに口出しできず、製作総指揮のハズの鳥山明も一切関われず、できあがったものを観てさじを投げたようなコメントを出していました。
そういえば、この鳥山明のコメントが、電車の中刷り広告に堂々と載ってました。オフィシャルな広告なのに、いいんでしょうかコレ。
そんな「DRAGONBALL EVOLUTION」ですが、個人的には、期待していました。
実は、予告編を観て、ひと知れずブルッときちゃってました。
オラ、わくわくしてきたぞ。
そんな感じで、レッツネタバレ。
いーんじゃないでしょうか。
全世界規模でものすごい酷評されているみたいですが、退屈しないで最後まで観れたので、良かったと思います。
いやマジで。
そりゃあ、ブルマがケバ過ぎるとか、ヤムチャの顔が見苦しいとか、浜崎あゆみの歌のあとのあの衝撃のシーン(ギャグとしか思えない。ギャグかも)は、どうかと思いますが、説明不足なところが多いとはいえ、ストーリーは巧くまとまってたと思います。
悟空とチチのなれそめも、ハリウッド映画として正しいと思います。「強いヤツと戦いたい」という原作悟空の思想よりも、「好きな娘に認められたい」という原動力の方が、わかりやすいし共感できます。この悟空、けっこー好きです。
ピッコロも、カッコ良かったと思います。寡黙で、クールでした。木造家屋を壊しきれないあたり、イマイチ強さがわからなかったですけど。エリリンこと田村英里子との関係が、気になります。こっち側に、もっと時間を割いて欲しかった。
ピッコロが封印されたのは2000年前、っていうのは、どうだろう。言い伝えで2000年とか、すごすぎます。説得力がなかったように思えます。200年前くらいにまけておけば良かったのに。そもそも、ピッコロはなんで蘇ったんでしょうか。
亀仙人は、亀と関係なかったです。武天老師でした。もっとスケベでもいいと思う。
そして、ピッコロとの対決。オオザルから悟空に戻るシーンと、最後のかめはめ波は、かなり力が入ってて良かったと思います。かめはめ波ごと突っ込むなんて、すごい。
でも、悟空がオレンジの胴着に着替えるとこは、車の中でこっそりやってたので、まったく盛り上がらなかったです。残念でした。胴着には亀マークがついてましたが、亀仙人じゃなくて武天老師だったので、意味不明です。あ。胴着は家にあったから、おじいちゃんが亀仙人だったのかも。
あと、「ナマステ」はいらないと思います。
しかしまあ、とても異質な映画でした。
ガッチガチに硬かったです。余裕がまったくありません。映画自体が、萎縮してしまってました。原作のネームバリューによる重圧に、全員が押しつぶされながら作った映画、って雰囲気でした。全体的に地味でぎこちないのは、そのせいだと思います。
ひとりだけ肩の力が抜けてたのは、さすがのチョウ・ユンファでしたが、逆に浮いちゃってまして、空回りしてました。
制作費のわりには、時間が短いし、たいしたCGもなかったように思えるので、もしかしたら、お蔵入りになったシーンが山のようにあるんじゃないでしょうか。
「ドラゴンボール」じゃなかったら、もっと伸び伸びとできたのかも知れません。
どんだけー、と思わずにはいられません。
この作品は、B級のアクション映画です。
「ドラゴンボール」じゃない。
結局は、そーゆーことなのでしょう。「ドラゴンボール」じゃなかったら観てなかったでしょうし、「ドラゴンボール」だったからこそ酷評されちゃったんだと思います。
いゃあ、映画って、本当に面白いものですね。
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