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クオリティは異常

2008年4月14日 月曜日
この記事の所要時間: 約 4分23秒

「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか HDリマスター版」を観ました。
 レンタルDVDじゃなくて、AmazonでDVDを買いました。これは持ってないとおかしいというか、なんで持ってなかったんだよそういえばLDだったから買えなかったんだっけでもとっくの昔にDVD出てるじゃんHDリマスター版じゃんていうか限定版欲しかったなレベルであり、購入して当然です。なにしろ、カラオケで誰かが「愛・おぼえていますか」を歌ったときに流れる超編集アニメを観るだけで涙腺がゆるみます。
 というわけで、観たわけですよ。
 劇場版の「超時空要塞マクロス」。
 TVで放送したのをβのビデオで録画したのを観て以来のことですから、かれこれ20年ぶりくらいに観ました。
 いやあ。
 最高でした。
「愛・おぼえていますか」がちょっと流れただけで、水道の蛇口をひねったみたいになりました。
 観終わったあと、目が真っ赤になりました。
 このクオリティは異常ですよ。
 だって、「機動戦士ガンダム」の映画版はI、II、IIIの3作。「新世紀エヴァンゲリオン」にしても、「シト新生・Air」と「まごころを、君に」で2作でした(新作の「ヱヴァンゲリヲン」は三部作でしたっけ)。
 それなのに「超時空要塞マクロス」は、ストーリーを見事な手腕で115分にまとめあげたうえに、全部新作です。しかも、演出や音楽、もちろん作画を含めて超絶技巧のクオリティです。気合いが違います。桁外れにすごい。
 これだけの作画クオリティのアニメは、24年経過した現在でも存在しません。ちっとも色あせてない。今のCGのキレイさとはかけ離れた、人間業の職人芸は、素晴らしいとしかいいようがありません。

 CGといえば、「マクロスF」も観たんですよ。新番組です。新しい「マクロス」です。例によって、HDDレコーダーに録画してますけど1話しか観てません。
 これがまた、なかなかキレイだしカッコイイし、マクロスっぽさも健在だったわけですが、メカ戦があきらかになにやってるのかわからないので、やりすぎなくらいすごいと思うのに、なんかこう、3DCGだとごく普通っていうか、3DCGならこれくらい簡単だろうって思えちゃったりして、あれだけ強かったフリーザがあっさりやられてしまったドラゴンボール並の「すごさのインフレ」を感じました。
 あと、バルキリーはやっぱりVF-1が最高級だとあらためて確信しました。

 それにしても、劇場版だと早瀬未沙がいきなり可愛いです。
 TV版の早瀬未沙は、「ガンダム」で例えればあきらかにミライ・ヤシマであり、いや確かにミライ・ヤシマはあのルックスにして三つ股をかけるくらいのモテキャラだったわけですが、お母さん的キャラであり地味だったわけですよ。早瀬未沙もそう。地味だった。地味なんだけど、だんだん可愛くなっていく。それがいい。それがキュンとくる。そんなTV版でした。
 けれど、映画版も悪くありません。TV版のときから断然早瀬未沙派だったので、実は文句ありません。映画版サイコー。
 しかしながら、リン・ミンメイに関しては、イヤな女っぷりがたっぷり拝めるTV版がいいです。
 それまでのヒロイン像を破壊する、まるで二次元界に三次元のキャラクターが乱入してきたみたいなリアルな女、リン・ミンメイ。特に戦後編の落ちぶれたリン・ミンメイは、痛すぎて大好きです。

 主人公の一条輝にしても、劇場版はわかりやすくていいです。
 TV版は優柔不断すぎてキャラクターが固定されてない感じになってたので、いやそれはそれでいいんですけど、ていうかTV版いいな。すごい観たい。マックスとミリアも、劇場版だと消化不足だし。マックスの、「あれ? 僕ってもしかして天才?」というシーンがまた観たい。
 そういえば、「マクロスF」に併せて、深夜でTV版の再放送をやってたみたいです。
 ぜんぜん知らなかったので、かろうじて最終話だけ録画したんですけど、これが27話の「愛は流れる」でした。最終回じゃない。こっから、ただれた男女関係の昼ドラ風マクロスが始まるのに。すごい残念でした。
 でも、おかげで劇場版のクライマックスと比べることができました。
 TV版の一条輝は、敵にやられて地球に落ちて早瀬未沙を助けて戦争が終わるのを傍観してるだけだったのに、劇場版ではラスボスを倒すというモウレツにおいしいところを持って行く。
 ああ、やっぱりTV版全話観たい。
 そういえば、TV版を知らずに劇場版だけ観ると、けっこー内容が薄い気がしました。説明不足で奥行きがない。TV版を観ていることが前提の作りです。
 ちなみにTV版の思い出が強すぎて脳内補正ですごいことになってると、とてつもない大感動巨編になります。

 とにかく思い出と想いが詰まりまくってる「超時空要塞マクロス」。
 どちらかというと、「機動戦士ガンダム」よりも「超時空要塞マクロス」で道を踏み外した感があります。
 というわけで、ぐだぐだと思い出を語ってしまいました。


 ――西暦2009年、戦闘種族ゼントラーディと遭遇し、戦闘に入った宇宙戦艦マクロスは今、地球への帰路にあった。
 なんだ、来年の話じゃないですか。来年地球滅亡じゃないですか。防災グッズとカンパン買ってこよう。