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なにを考えてるかよくわかんない瞳

2008年3月10日 月曜日
この記事の所要時間: 約 2分7秒

「ジャンパー」を観てきました。立川のCINEMA TWOです。
 劇場でけっこー予告やってたし、テレビCMも流れてたのに、えらい狭い劇場でした。
 監督は、「ボーン・アイデンティティー」とかのダグ・リーマン。得意のドキュメンタリー的な映像もありました。主演は、スター・ウォーズでダースベイダーの若いころを演じたヘイデン・クリステンセン。得意のなにを考えてるかよくわかんない瞳と表情は健在でした。
 テレポーテーションの能力を得た若者が、謎の組織に追われるストーリーです。主人公は、テレポーテーションであちこち飛びます。爽快です。スフィンクスとピラミッドの位置関係とか、ローマコロッセオの内部とか、普段観れないようなところが観れちゃいます。渋谷とかレインボーブリッジでもロケしてたみたい。
 さて。
 この作品でいちばん特徴的なのは、主人公が正義の味方じゃないところ。かといって、悪者でもない。エスパー魔美と同じく、テレポーテーションが使えるだけの主人公。その力の使い道は、想像を絶します。
 悠 々 自 適 に 暮 ら す こ と。
 すごい。斬新。ふつう、こんなアイディア映画にしない。こんなやつ主人公にしない。銀行の金庫から盗んだ金で、裕福な暮らしなんかさせない。
 なんとなく、アナキン・スカイウォーカーとキャラかぶってるような気がしました。コミュニケーションが不得手で社会に適合できず、本能のおもむくまま自分の思うままに生きたいと思うところとか。平気で仲間を見捨てちゃうとことか。自分は悪くないと思ってるとことか。
 で、謎の組織に襲われたり、彼女がさらわれたり、いろいろとあって、結局なにも解決しませんでした。
 なんか核心に迫る肝心な部分とか設定的な部分を全部飛ばしたまま終わっちゃいました。伏線無視も甚だしい。オチてない。スカッとしない。ラストシーンの主人公とヒロインは、どことなく邪悪な雰囲気だったし。
 嫁は、隣であんぐりと口開けてました。そりゃあ、エンドロールが始まるとともに客は出ていきますって。これはもう止めらんない。マナーとかいえない。
 でも、サミュエル・L・ジャクソンだけは、とてもいい味出していました。気を吐いてました。実にニクイおやじです。
 個人的には、さまざまな面を含めて面白かったです。妄想力のたわものです。アニメじゃなくてTVじゃなくて映画だからこの緊張感が出るんだと思う。とりあえず続編が公開されたら観に行きます。

 え。
 三部作なんですか、これ……。この客入りで……。