どうでもよくない「Fable II」シリーズ。
都市バウアーストーンの経済を発展させて☆5つにしてしまうと、家具屋で家具が買えなくなります。マジですか。バグですか。善行を繰り返してせっかく頭上に天使の輪が輝くようになったのに、今更街で大暴れして経済状態悪くするなんてできない。泣きそう。
今日は、映画の感想文を書きます。
ネタバレなんか気にしない。
実は12月5日の公開初日に、「WALL・E」を観ていました。数人がかりで。立川のCINEMA TWOです。
いわずと知れた、ピクサーの3Dアニメーションです。
地球最後の知的ゴミ処理ロボット、ウォーリーが、恋をするお話。
いや、もうね、こんなにすごい映画なんてね、そうめったにないですよ。涙腺緩みっぱなしでした。
ウォーリーは哀愁漂う可愛さだし、イヴはツンデレだし、お掃除ロボは頑張ってるし、とにかくキャラクターが秀逸でした。
それに、ウォーリーと、ヒロインのイヴは、ロボットなのでほとんど喋りません。機械音的な声で名前を呼び合うくらいです。
これが、とても良い。
すごい効果的。
台詞がないのに、わかりやすいという、この奇跡。
もともとピクサーって、無声短編アニメから始まったんです。だから、動きや表情だけで感情を表現する技法に長けてるのです。言葉なんて、かざりですよ。この作品こそが、真のピクサーのアニメーションなのです。「WALL・E」には、言葉はいらないのです。
それに加えて、主人公ウォーリーの起動音は、あのアルペジオ。古くからのファンには、たまりません。29世紀まで残るのは、あのOSだけなんです。
SF設定も、かなりしっかりしてるのに難しく考えることなんてまったくないところが良かったです。人間たちは、自発的になにかをすることなく、ただプログラム通りに流されて、モニタしか見てなかったのに、モニタに映るものだけがすべてだったのに、ウォーリーに関わったお蔭で現実世界に気付くとことか、さりげない感動ポイントです。
話の展開は、テンポいいしスピーディーだし無駄はないし、そのくせちょっとしたとこで笑わせてくれたりと、本当に至れり尽くせりの映画です。確かにお約束なストーリーかも知れませんが、キャラクターと演出で、飽きることない映像に仕上がっていると思います。子どもは子どもなりに、大人は大人なりに楽しめます。
いろんな意味で、楽しめました。萌えました。間違いなく、今年最高の映画です。DVD即買い決定です。
あと、エンディングがピーター・ガブリエルでした。昔好きでした。久しぶりにピーター・ガブリエルの曲を聴きました。そういや、エンディングも、お子様たちが退屈しない工夫が凝らしてありました。
いゃあ、映画って、本当に素晴らしいものですね。
実は12月19日の公開初日に、「地球が静止する日」を観ていました。これまた数人がかりでぞろぞろと。立川のCINEMA TWOです。
キアヌ・リーヴスって、スーツの会社とタイアップしてるんじゃないだろうか。そんな話が盛り上がるほど、キアヌ・リーヴス=スーツな気がしてまいりました。「コンスタンチン」でもスーツだったし。
この映画でも、スーツは強かったです。コンクリートの競技場を数秒で破壊し尽くす鉄虫嵐のまっただ中に突っ込んでも、穴が空くくらいでした。
ヒロインのジェニファー・コネリーは、好きな女優です。もう母親役やるようになったのかー、なんて思っちゃいました。また「レクイエム・フォー・ドリーム」観たくなってまいりました。
ところでこの映画、知らなかったんですが、1951年の作品のリメイクみたいです。あのロボは、きっと昔のデザインなんでしょう。今風にすると、意外と恐ろしげで良かったと思います。
最後に内容のことですが、子どもの気持ちが変わったから人類が変わるだろう、母と子がわかり合ったから宇宙人と地球人もわかりあえるだろう、こんなふうに思っちゃて命賭けちゃう宇宙人は、なんてピュアなんだ、って思いました。たぶんオレオレ詐欺に引っかかる。
いゃあ、映画って、本当に面白いものですね。
‘2008年に観た映画’ カテゴリーのアーカイブ
WALL・E
2008年12月26日 金曜日センター・オブ・ジ・アース
2008年11月19日 水曜日
ネタバレなんか気にしない。
「センター・オブ・ジ・アース」を観ました。6人パーティーで、新宿バルト9へ行きました。
3Dメガネ着用映画です。飛び出す映画です。いわゆる、アトラクション映画です。ブレンダン・フレイザーが好きな役者なので、気になってはいましたが、特に期待してませんでした。どーせ、中身スッカスカでしょう。
なんて思ってたら、ぶったまげました。
なにこれ。
すんげーおもしろいッッッ!
バカにしててごめんなさい。良いです。アリです。サイコーですッ!
3Dメガネは、乱視にはちょっとキビシかったですが、妙な立体感は、観ていて楽しかったです。アクションシーンになると、楽しさ倍増。地底海から魚が飛び出すところでは、ビクっと身体が動いてしまいました。
声優は、みんなタレントさんでしたが、悪くなかったと思います。矢口真理も頑張ってました。
内容的には、パーフェクトなお気楽路線です。設定にリアリティなんてないし、無理あり過ぎだし、あちこち突っ込みどころ満載なんですが、そこがまたネタみたいなもんで、余計に面白かったです。これどう考えてもおかしいだろう、いやきっとこうに違いない、んな馬鹿な、と、盛り上がれます。
序盤にヨーヨーがピックアップされて、きっとこれが後半で役に立つに違いない、と思ったら、予想外の総スルーとか、なかなかできないこともやってます。
ブレンダン・フレイザーの、学者のくせにやたらムキムキな肉体も、笑いいどころです。つか、こういう作品に、ブレンダン・フレイザーは似合い過ぎる。
3Dメガネ着用映画は、とても楽しい。もっと増えればいいのに、と思いました。
最初から最後まで、ふざけた映画でした。観終ったあと、ニコニコしちゃうくらいです。本気で、観て良かった。
「レッドクリフ」観に行くくらいなら、こちらをオススメします。
いゃあ、映画って、本当にいいものですね。
ジョン・ウーのレッドクリフ
2008年11月8日 土曜日
ネタバレなんか気にしない。
「レッドクリフ」を観ました。公開初日です。立川のCINEMA TWOです。10人くらいで観ました。
監督は、ジョン・ウー。トニー・レオンが周瑜で、金城武が諸葛亮。中村獅童は甘興。甘興? 甘寧じゃないの? 甘興覇から覇を取ったの? 覇気のない甘寧ってこと? でもまあ、甘寧っぽくていい雰囲気だったと思う。
あと、孫尚香が出てきます。いわゆる孫婦人です。正式には名前は無かったハズで、孫尚香はコーエーのゲームが初出だった気がしたんですけど、京劇で使われてる名前でした。
劉備は、よれよれのおっさんでした。新大久保にいそうです。オーラがまるでありません。
諸葛亮は、終始ニヤニヤしてました。イケメンじゃなかったら、殺されてるところです。
関羽は、すごい眉毛剃ってて渋谷系でした。歩兵でした。やたら青竜刀を落として取りに行ってました。
張飛は、素手でぶつかっいき、どっかーん! って感じでした。超肉体派でした。蛇矛はなくしちゃったみたいです。
超雲は、やたらカッコよかったです。わりと忠実に再現されてました。確実に贔屓されてました。
ホウ統は、何故か姿を現しませんでした。どういうこと?
曹操は、時代遅れの曹操像でした。標準的でステレオタイプな悪人です。わかりやすい。
夏侯惇は、隻眼じゃなかったです。ていうか、髭のオッサンがたくさんいて、誰が誰だかわかりませんでした。つか、赤壁参加してたっけ?
張遼は、夏侯惇と同じ顔してました。つか、赤壁参加してたっけ?
ザコ武将は、夏侯惇と同じ顔してました。何人もいました。やられもやられても出てくるので、ゾンビかと思いましたが、全員別人だったみたいです。
孫権は、情けなかったです。政治手腕なさそうでした。でもイケメンでした。たぶん、母性本能くすぐるタイプ。
周瑜は、これでもかッ! ってくらい、死にフラグが立ちまくってました。矢傷を受けるのも、早すぎです。たぶん赤壁の戦いが終わると同時に死ぬ。
小喬は、チャン・ツイィーだと思ったらリン・チーリンだった。たぶん周瑜と一緒に死ぬ。
甘興は、中村獅童でした。特別出演なのに、けっこー出てた。たぶん周瑜が死ぬ前に死ぬ。
孫尚香は、今時の孫尚香でした。時代に即した萌え萌えのツンデレで、すごく良いキャラクターでした。たぶん、Pert2で美味しいとこもってく。
韓当、黄蓋、程普は、ちょこっとだけ出てました。たぶん、Pert2もこんな扱い。
「三国志」ではなく、「三国志演義」ではなく、「赤壁の戦い」ではなく、「ジョン・ウーのレッドクリフ」でした。
オープニング前に、日本語で三国志の簡単な解説が流れたので、うお! まさか吹き替え版!? しまった! とか思いましたが、本編が始まったら、ちゃんと字幕になりました。
上映中、座席のあちこちで、客がガサガサ鳴らすのが、やたら耳障りでイライラしました。
映画が終わってスタッフロールになると、今まで経験したことないくらい、劇場がザワザワしまくってました。途中で終わったことに、赤壁の戦いなのに戦いが始まってないことに、Part2があることに、驚きを隠せないみたいな雰囲気でした。
Part2は、来年の4月。
楽しみです。
いゃあ、映画って、本当に面白いものですね。
天才がマンガとして生んだ作品
2008年9月2日 火曜日
ネタバレなんか気にしない。
「20世紀少年」を観ました。公開初日です。立川のCINEMA TWOです。6人くらいで観ました。
いわずと知れた、浦沢直樹のマンガが原作の作品です。浦沢直樹は、脚本監修もしてたみたいです。監督は、「ケイゾク」とか「トリック」とか「自虐の詩」の、堤幸彦。
主演は超豪華で、唐沢寿明、豊川悦司、常盤貴子、石塚英彦、香川照之、宇梶剛士、生瀬勝久、佐々木蔵之介、中村嘉葎雄、黒木瞳、ARATA、石橋蓮司、佐野史郎、宮迫博之、竜雷太、池脇千鶴、小日向文世と、並べるだけで1億円くらい取られそうなくらい。ちょい役では、竹中直人を筆頭に、遠藤憲一、藤井フミヤ、藤井隆、山田花子、ベンガル、タカアンドトシ、オリエンタルラジオなんかが出てます。”ウォリーを探せ”的に、有名人捜しをするのも面白いです。
子役は頑張ってたと思います。
話は変わりますが、マンガって、すごいんですよ。
天才が描いたマンガっていうのは、もうそれが完成系なんです。キャラクターもそうですが、構図も、演出も、台詞も、間合いも、空気も、マンガとして完成されている。映画的な演出も、マンガの演出として溶け込んでいる。
浦沢直樹は、天才です。
特に、ハッタリが神懸かり的です。たいていの場合、尻つぼみになっちゃってますが、序盤の引き込み具合は間違いなくすごい。謎、驚異、緊迫感、リアリティ、ノスタルジックな演出など、さまざまな魅力が満載。まさに、圧倒的。読まずにはいられない。続きが読みたくて仕方がなくなる。
天才浦沢直樹。これほどまでに演出能力の高いマンガ家は、めったにいないと思います。
そして、天才がマンガとして生んだ作品は、幸か不幸か、マンガの時点で最高なのです。
劇場は、みっちりと満席でした。
始まる前、みなさん期待にわくわくしている雰囲気でした。
終わると、みなさん無言で去っていきました。
第2章は、来年の1月。
楽しみです。
いゃあ、映画って、本当に面白いものですね。
たそがれる
2008年8月28日 木曜日
たそがれたい。
「めがね」を観ました。
いや、道に落ちてためがねを見たとか、ねがねにはめがねーとか、免許の更新に行くたびに壊れるめがねとかの話じゃなくて、映画です。邦画です。レンタルDVDです。
嫁は、「かもめ食堂」を観て、もたいまさこの怪演が気に入ったみたいで、彼女が出てるこの作品を借りてきました。「めがね」も、同じ荻上直子監督です。主演も、三谷幸喜の妻の小林聡美で同じ。
春の、南の島。
なにも起こらない。
ただ、海を眺める。
なにもない。
ただ、かき氷を食べる。
なにも考えなくていい。
ただ、ゆっくりと時が流れる。
なにもしなくていい。
ただ、たそがれる。
けれど、日常に戻る。たそがれていいのは、ほんの少しだけ。現実を忘れちゃいけない。
たそがれの才能は、持ってます。天才的だという自負もあります。
しかし、発揮できる機会がない。このモノに囲まれた世界、ガンプラとファンタシースターポータブルの満ち足りたこの宇宙では、なかなかたそがれることができません。埋もれた才能です。
宿泊代、一週間でいくらなんだろう。
それがいちばん気になりました。下世話です。
映像は、とても綺麗でした。音楽もまったりしてて、気持ちよく寝てしまうほどです。寝ちゃいけません。
いゃあ、映画って、本当にいいものですね。
変態です
2008年8月26日 火曜日
「デトロイト・メタル・シティ」を観てまいりました。公開初日です。立川のCINEMA CITYです。デスメタルバカマンガが原作です。大好きです。
主演は、マツケンです。松山ケンイチです。コスプレキングです。クラウザーさんです。変態です。
いやあ、すごかった。
松山ケンイチは、サイコーです。Lとはまったく違うキャラクターを、Lと同じように、忠実に演じ切っていました。完璧です。もうこのひとは、マンガの世界から抜け出してきたとしか思えない。
松雪泰子の壊れっぷりというか原作再現度も、かなり高かったです。ていうか、原作より美人なので、主人公が羨ましくなります。パンチラ見えます。
加藤ローサは趣味じゃありません。ごめんなさい。
白いシャツ着たDMCファンは、すばらしい解説者っぷりを見せつけてくれました。原作と同じく、彼はいなくてはならない重要なキャラクターです。
他にも、強烈で個性的なキャラクターがたくさん。「ブルマ」しかいわないヤツまでいる。
キャラクターが生きている作品は、もうそれだけで面白いです。
李闘士男っていう監督、すごい巧い。無茶な2次元世界を、見事に3次元化してくれました。
強弱を、しっかりつけてました。のんびりした田舎のシーンでは、本当にゆっくりと時間が流れるし、ライブのときは、激しくスピーディー。キモカワブリッコのときはとことんキモイし、クラウザーさんのときはとことん変態。母と社長の対比も面白い。ギャップのあるキャラクターに、メリハリのあるシーン。コントラストがきいてて、とても良かった。
小ネタも、ふんだんに散りばめられています。原作を知ってようが知らなかろうが関係ない、オモロいネタやシュールな笑いが、これでもかというくらい、ていうか全体的に、いやもはや作品自体がネタです。変態です。
クライマックスの猛烈な外しっぷりから、怒濤の音楽シーンに移るところも、むちゃくちゃ良かった。
音楽まで良いですよこれが。アルバム欲しくなった。でも、カラオケだと「SATSUGAI」の歌詞表示されないみたいです。
原作知ってても知らなくても、十分楽しめると思います。劇場は満席で、けっこー幅広い客層でした。どっと笑い声が湧き起こる映画です。
いゃあ、映画って、本当にいいものですね。
夏休み
2008年8月21日 木曜日
約一週間の夏休みが、終わりました。
前半は、ファミレス行ってガンプラ作ってファミレス。後半は、ファミレス行ってマンガ喫茶行ってファミレス。こんな感じで終わりました。タバコで肺が真っ黒です。
あ。生まれて初めて、ひとりカラオケ行きました! 受付に行くときは、ドッキドキで心臓飛び出るかと思いましたが、すっごい楽しかったです。2回も行ってしまいました。とてもひとにはお見せできないほど、熱唱しまくりました。
そういえば、友人に嘘をついてしまいました。
「HUNTERXHUNTER」って、あんなに昔に連載開始したのに、まだ17冊くらいしか出てませんよー、なんて教えてしまったのですけど、嘘でした。最新刊は、25巻です。ごめんなさい。
で、マンガ喫茶で再読を始めたんですが、これが、ものすっごい濃い。普通のマンガだったら、3時間あれば20冊は軽いのに、3時間パックに3回行って、やっと25巻まで読み切りました。けっこー流し読みしてるわりには、すごい時間がかかった。それだけ、面白いってことです。
でも、セルが出てきてから急に眠くなってきまして、最後の2?3冊は、ほとんど読めませんでした。
さて。
ちょっと前の8月9日に、「スカイ・クロラ」を観てまいりました。大所帯で。立川のCINEMA CITYです。
押井守監督です。原作は、森博嗣です。原作は未読です。
いつもの押井守監督の空気感でした。やりきれなくて、終われなくて、ただ続いていく。虚しいほど空っぽなのに、ぎゅうぎゅうに詰まっている。
ていうか、今回もあの押井犬が画面狭しと駆け回っておりました。誰か止めるひとはいないのでしょうか。今回これだけ出まくっていたということは、次回作では間違いなく、主人公より出番が多くなるでしょう。
噂になってたスゴイ戦闘シーンは、テレビの「マクロスF」で見慣れていたので、あんまし感動しませんでした。逆に、寝ちゃってたくらいです。人間ドラマの方が興味深かった。
とはいえ、人形遊び的な人間ドラマは、とても空虚です。ぶっちゃけ、生き返るたびに毎回いうことが違う主人公に、ただヒロインが翻弄されてるだけなんじゃね? とか思っちゃいました。
「崖の上のポニョ」は、声優に芸能人使ってて成功だと思いました。でもこっちの作品は、あんまし効果的でもなかったような気がします。棒読みが無気力に感じられればよかったんでしょうけども。
あと、キルドレたちがあんまし子どもっぽくなかった。絶対勝てない敵が”教師”だし、どことなくヒロインが生徒会長に見えたりとかしましたけど、それだけ。所詮人形なので、そーゆー性格にされているのかも知れません。
設定上未成年の子どもたちが、こんだけタバコ吸いまくりのアニメも珍しい。数年後には、モザイクかかってるかも。無修正版を見られるのは、今のうち。
いゃあ、映画って、本当に面白いものですね。
ついでに書いときますが、「仮面ライダー THE FIRST」を見ました。レンタルDVDです。
リメイクされた、今時のカッコイイ初代仮面ライダーです。仮面ライダーのデザインは、ブルッちゃうくらいカッコイイ!
でも、ラッパーが幹部にいるショッカーは何故か、就職が決まらず先のない大学院生や、死体や、病気で死にかけの女の子や、自分が不治の病だと思いこんでて自殺しようとするができない孤独なウエンツ瑛士なんかを改造人間にします。あのウエンツ瑛士のエピソードは、なんだったんでしょう。今世紀最大の謎です。
そもそも、嫌煙家が結成したショッカーは何故か、とある女性記者が関わり合ったひとだけを、片っ端から改造人間にしていきます。で、説明なしです。
とりあえず、マイナス思念が高いボンクラほど、強い怪人になるのかも知れない。あの女性記者は、実はショッカーの首領なんだ。そんなふうに勝手に想像しながら見てました。なんか説明欲しかったです。サイクロン号がいつの間にか2台になってたのも、納得できない。
あと、一文字隼人がイケメンホストというのは、まだいいとしても、主人公が本格的な真性ストーカーということには、さすがに引きました。こんなに女々しくてウジウジした本郷猛、藤岡弘、に怒られちゃうんじゃないでしょうか。
もう1本、「仮面ライダー THE NEXT」も借りてたんですが、観ずに返しました。原作に近いって聞いてて楽しみにしてたのに、遠く離れてました。
いゃあ、映画って、本当に面白いものですね。
幻想を抱きすぎ
2008年7月23日 水曜日
ネタバレとか気にしないで書いてます。
「崖の上のポニョ」を嫁と観てまいりました。立川のCINEMA TWOです。7月19日土曜日の9時30からの回なので、公開初日の初回。満席に近かったと思います。子ども多め。
宮崎駿監督の作品ってなんかこう、いっつも好きになれないんですけど、この作品は良かったです。”考えるな、感じろ”的な、素晴らしい作品でした。
声優に関しては、観る前は否定的な考えでした。しかし実際観てみたら、宮崎駿監督の作品って芸能人の声がよく似合うことに気づきました。力が抜けているというか、本職の声優さんの声よりも自然に感じました。
ストーリーは、環境保全を目的としたマッドサイエンティストの作り出した人面魚が、研究所を脱走して幼女に化け、港町を洪水で襲い、少年をとりこにし、老女を健康にするという展開でした。間違ってないけどこう書くとアレなんで忘れてください。宮崎駿監督のババァ趣味は健在です。
深いことは考えちゃいけないな、と思いました。
いろいろと謎みたいな伏線みたいな人間の罪を問う的なナニカがチラチラ出てきますが、それはそれとして置いておきましょう。ぶっちゃけ、関係ありません。それらは、理由として存在してるだけ。
この作品は、動く絵本。
アニメーションとして、とても正しい作品。
色鉛筆風の背景はステキで、そのためだけじゃないだろうけど、1カットが長めになってました。
子どもに対しては、真っ正面から。
大人に対しては、童心にうったえる。
そんな作品です。ピュアなんです。左脳を働かせて観るもんじゃないです。右脳で、感性で、素直にありのままを受け入れるのです。信じれば救われます。想いの強さが世界を変えるのです。なんか書いてて宗教っぽくなってきた。
個人的には、予想以上のデキでした。良い作品を観たな、と素直に思いました。
しかしながら、試写会では子どもたちの反応が全く無かったらしく、宮崎駿監督はものっそい落ち込んだらしいです。
もしかしたら、我々大人は、子どもに対して幻想を抱きすぎなのかも知れない。
現代には、2ちゃんに犯罪予告を書いて逮捕されちゃうような病んだ子どももいる。両親がパチンコ通いでろくにかまってもらえないとか、幼児虐待とかも多い。宗介みたいに純真無垢で正しい子どもや、ざっくばらんで暖かい家族関係なんかは、すでに東京都では絶滅しているのかも。共感を覚えるより先にあこがれを抱くほど現実とかけ離れた理想的な登場人物。この断絶はもう、仕方がない。つかまあ、この作品に限ったことじゃないですね。
けれど、劇場での子どもの受けは、なかなか良かったと思います。ただ、隣に座ってたオッサンが、やけに童心に帰っており、子どもすら笑わないちょっとしたことで異様に受けてて、かなり冷めました。このオッサン、楽しみ過ぎだろう。ここであんたが受けるなよと、胸の内で突っ込むのに忙しかったです。
そういえば、劇場のグッズ売り場に、小さな人面魚がたくさん入ってる網があって、なんじゃこりゃーとか思ったんですが、実際はそれどころじゃない量の人面魚でした。
あと、スタッフロールがとても簡潔で、驚愕のあまり失禁しそうでした。声優を含めた全キャストが、あいうえお順で一気表示。子どもたちが退屈しない演出の、斬新なスタッフロールでした。これはすごい。
ちなみに、観る前はポニョの歌を唄いまくってた嫁ですが、観終ったらピタリと止まりました。あれー?
いゃあ、映画って、本当にいいものですね。