「ロッキー・ザ・ファイナル」を観ました。レンタルDVDでっていうかなんでコレ映画館に観に行かなかったんだああああうおおおおすんごい勢いで後悔した。我が人生一片の悔いだらけ。
50代後半のロッキーがボクサーとして復帰して初戦でイケイケの若い最強現役チャンピオンと最終ラウンドまで戦って判定負けする話。試合のダイジェスト編集も健在。こう書いてしまうと身も蓋もない。
やはり「ロッキー」は熱い。男子として生まれたからには、熱くならざるを得ない。
「ロッキー」を観て目から炎を出したことのある野郎どもなら、追憶のフラッシュバックに涙を流さずにはいられません。ノスタルジーなんて言葉じゃ足りないくらい、熱い感慨がマグマのように湧き起こります。
ロッキーが思いをはせるのは、過去の栄光じゃなく、暖かい家族のぬくもり。そう。かつてロッキーがつかんだものは、チャンピオンとしての地位や名誉ではなく、エイドリアンというかけがいのない家族だったんです。
そんなロッキーが、いとおしくてたまらない。
誰にでも情熱はあるが、燃やし尽くせるひとは少ない。あなたはそれができるひと。そんなよーな台詞が出てくるんですが、グッっときました。ほかにも胸に深く突き刺さる言葉がいくつか。たまらない。
頑張ろう。挑戦しよう。諦めちゃだめだ。やりたいのなら、やれるのなら、やってしまおう。情熱が尽きるまで。
そうすれば、欲しかったものが手に入る。かも知れない。
ロッキーは、不甲斐なくくすぶっている野郎どもにも、勇気を分けてくれました。
映画館で観なかったことを後悔するくらい面白かったです。スタッフロールの最後までみっちり観ました。
「ランボー 最後の戦場」は、絶対に観に行きます。
‘映画’ タグのついている投稿
情熱が尽きるまで
2008年5月16日 金曜日牧歌的かつ脱力系
2008年5月15日 木曜日
「ナチョ・リブレ」を観ました。レンタルDVDで。
ジャック・ブラックつながりです。つまり「スクール・オブ・ロック」の主人公である、ロックに命を賭けるメタボで暑苦しい30代のダメ男と同じく、プロレスラーに夢を賭けるメタボで暑苦しい30代のダメ男が主人公のお話。
子どもの頃からルチャドール(プロレスラー)になることに憧れ、マスクとか衣装とか考えてた主人公。修道院の食事係として働いていたが、ひょんなことがきっかけで、ヤセな泥棒と組んでルチャ・リブレ(プロレス)の試合に出ることになり、連戦連敗の人気ルチャドールになってしまう。しかし修道院には秘密。修道院にきた可愛い尼僧にも秘密。でもバレちゃう。でもがんばっちゃう。
孤児のために戦う、暴風神父フライ・トルメンタという実在のルチャドールがヒントになってるらしい。彼の話は、ジャン・レノで映画化されてるらしい。でも実物の体型はジャック・ブラックに近い。
まーとにかくジャック・ブラックが画面狭しと暴れまくるというかぼてぼてと走って逃げたり失敗しまくる愉快な映画でした。彼は、存在だけで楽しくなれるという、希有な役者オーラを持っています。
「スクール・オブ・ロック」と監督が違うので当たり前なんですが、「スクール・オブ・ロック」みたいにぬるくはなく、とても牧歌的かつ脱力系です。それがとても笑える。メキシカンギャグといってもいい。台車バイク欲しい。
ていうか、小ネタが異様に効いてます。細かい動きやキメポーズや顔芸などが、ほんとうに細かくあちこちに散りばめられていて、ものすごく楽しめました。ジャック・ブラックサイコー。あの顔とキャラクターと体型だからこそ、思いっ切り笑える。おならぶっこいても許される。
ジャック・ブラック以外のキャラクターも冴えてました。主人公とパートナーを組むヤセ(この名前だってすごい)は、アンガールズの山根が腐ったみたいな見かけ姿で、存在自体が笑える。プロモーターのメタボ娘だって、無意味に強烈でした。
夢を諦めるが、友に励まされ、ついに夢を実現するハッピーエンド。元気出ます。
プロレスが好きだとよりいっそう楽しめると思うんですけど、ルチャ・リブレのルールってよく知らない。場外でカウント3取るとリングアウト勝ち、ってなんかヘンな気がします。
面白かったです。おバカ映画大好き。
無理矢理ロックで吹き飛ばす
2008年5月14日 水曜日
「スクール・オブ・ロック」を観ました。レンタルDVDで。
ロックに命を賭けるメタボで暑苦しい30代のダメ男が、ルームメイトの友人になりすまして小学校の代用教員になり、子どもたちにロックを教えロックを説きロックさせてロックするというロックなお話。ロケンロー。
まーとにかくジャック・ブラックが画面狭しと暴れまくるというかシャウトしてギター掻き鳴らしまくる愉快な映画でした。彼は、存在だけで楽しくなれるという、希有な役者オーラを持っています。
ストーリー的には、非常にぬるいです。
普通、次々と難関が現れ、それを段階的にクリアしていくことで信頼関係を築き上げたり技術が向上したりして、話が進むものですが、この映画はそうじゃありません。それほど障壁もなく巧く行き、最後にまとめてどばっと難題が噴出してきます。
そして、問題はすべて無理矢理ロックで吹き飛ばすという力業。
あまりにも巧く行き過ぎてて、少々カタルシスに欠ける感じではありますけど、おバカ映画なので全然OKだと思います。
腹を抱えて大笑いする系ではなく、クスリと笑う系でした。洋楽好きだと、よりいっそうニヤニヤできます。
面白かったです。
イチローみたいだった
2008年5月13日 火曜日
「墨攻」を観ました。レンタルDVDで。原作は、酒見賢一の歴史小説。マンガ版は全11巻。
紀元前4世紀の中国戦国時代。趙は十万の大軍を率いて燕へ侵攻する途中、小国の梁を攻め込もうとしていた。梁は、武装防御集団である墨家に救援を頼むが、やってきたのはたったひとりの男だった。
十万人対ひとりの戦いが、今始まる。
墨子とか墨家にはあんまし触れてないのは、話を難しくしたいためには良い判断だと思います。”博愛主義の武装防御集団・墨家”でいいと思います。わかりやすい。
とにかくアンディ・ラウがカッコよかったです。存在自体が絵になる男。イチローみたいだった。
でも、戦略的には、どーなんでしょ。数千人しかいない城に、十万人の軍勢が太刀打ちできないとゆーのが売りなんですが、あの映像だとあんまし説得力ないような気がしました。迫力はありましたけど。
十万人は退けることはできても、たったひとりの愛する女性を救うことはできなかった。定石です。救った国に裏切られちゃうのも定番。そして男は去る。このカッコ良さも鉄板。男気に溢れる作品です。
こーゆー中国の歴史映画を観てると、コーエーの歴史シミュレーションゲーム「三國志」がやりたくてウズウズしてまいります。もう新作でないのかなー。「三國志11 with パワーアップキット」でもやろう。
あと、よく考えたら日本人が原作の中国映画でした。なんてグローバルな映画。
面白かったです。
これがアメリカか
2008年5月11日 日曜日
「フライトプラン」をレンタルDVDで観ました。ジョディ・フォスター主演。
飛行機の中で、一緒にいたはずの娘が消えた。それなのに、乗客や添乗員は誰も全員信じてくれない。妄想だと疑われる。だけど、娘は絶対に一緒に乗っていたはず!
序盤からジョディ・フォスターの態度が異様にアヤシイというかイカレ気味というか狂気じみて変なので、彼女の妄想だという線がとても濃くなり、いくらなんでもそのまんまはないだろうと思いつつも、いやもしかしてやっぱ彼女の妄想だったのでは? だけどそれだとなにも面白くないじゃん。えーじゃあなにがどうなってんの!? なんて困惑しちゃうくらいの演出はすごかったです。騙されるところだった。ジョディ・フォスターもすごい演技力。
けれど、若干肩すかし的なオチなような気がしました。ミスリード自体は巧かったんですが。
大金を得るためにハイジャックするために客室乗務員と遺体管理を仲間にし棺桶に爆弾をしかけるために飛行機に詳しい女性の夫を自殺にみせかけて殺した、ってゆーのはどーかと。
ハイジャックも、主人公が娘とずーっと一緒にくっついてたら成立しない。よしんば拉致に成功しても、着陸まで主人公が我慢してても成立しない。主人公の精神が不安定なのを利用した、っていうんだろうけど、棺桶に爆弾仕掛けて乗客名簿から娘の名を抹消したり娘を死んでると偽造することに比べると、どーにも浅はか過ぎるよーな。
でも、犯人のいちばんの失策は、ジョディ・フォスターが強過ぎたことでした。スーパーモンスターペアレントといっても過言じゃない。
あと、ラストで犯人ごと飛行機の頭を爆発させるのは、いかがなもんかと。犯罪者は殺してもいいんでしょうか。これがアメリカか。いくらなんでも過剰防衛では。
巧い映画でしたが、スッキリしませんでした。アラブ人に結局謝らなかったし。
面白かったです。
悪趣味なミチミチ音
2008年5月9日 金曜日
「ソウ4」をレンタルDVDで観ました。
もうなんていうか、序盤から悪趣味なミチミチ音でグロいです。残虐非道な描写が、いいかげん飽きてくるほど続きます。そういう意味では、安定しているという感じのこのシリーズ。まさかこんなに続くとは思いませんでした。
というわけで、感想はネタバレ全開です。
(さらに…)
クオリティは異常
2008年4月14日 月曜日
「超時空要塞マクロス 愛・おぼえていますか HDリマスター版」を観ました。
レンタルDVDじゃなくて、AmazonでDVDを買いました。これは持ってないとおかしいというか、なんで持ってなかったんだよそういえばLDだったから買えなかったんだっけでもとっくの昔にDVD出てるじゃんHDリマスター版じゃんていうか限定版欲しかったなレベルであり、購入して当然です。なにしろ、カラオケで誰かが「愛・おぼえていますか」を歌ったときに流れる超編集アニメを観るだけで涙腺がゆるみます。
というわけで、観たわけですよ。
劇場版の「超時空要塞マクロス」。
TVで放送したのをβのビデオで録画したのを観て以来のことですから、かれこれ20年ぶりくらいに観ました。
いやあ。
最高でした。
「愛・おぼえていますか」がちょっと流れただけで、水道の蛇口をひねったみたいになりました。
観終わったあと、目が真っ赤になりました。
このクオリティは異常ですよ。
だって、「機動戦士ガンダム」の映画版はI、II、IIIの3作。「新世紀エヴァンゲリオン」にしても、「シト新生・Air」と「まごころを、君に」で2作でした(新作の「ヱヴァンゲリヲン」は三部作でしたっけ)。
それなのに「超時空要塞マクロス」は、ストーリーを見事な手腕で115分にまとめあげたうえに、全部新作です。しかも、演出や音楽、もちろん作画を含めて超絶技巧のクオリティです。気合いが違います。桁外れにすごい。
これだけの作画クオリティのアニメは、24年経過した現在でも存在しません。ちっとも色あせてない。今のCGのキレイさとはかけ離れた、人間業の職人芸は、素晴らしいとしかいいようがありません。
CGといえば、「マクロスF」も観たんですよ。新番組です。新しい「マクロス」です。例によって、HDDレコーダーに録画してますけど1話しか観てません。
これがまた、なかなかキレイだしカッコイイし、マクロスっぽさも健在だったわけですが、メカ戦があきらかになにやってるのかわからないので、やりすぎなくらいすごいと思うのに、なんかこう、3DCGだとごく普通っていうか、3DCGならこれくらい簡単だろうって思えちゃったりして、あれだけ強かったフリーザがあっさりやられてしまったドラゴンボール並の「すごさのインフレ」を感じました。
あと、バルキリーはやっぱりVF-1が最高級だとあらためて確信しました。
それにしても、劇場版だと早瀬未沙がいきなり可愛いです。
TV版の早瀬未沙は、「ガンダム」で例えればあきらかにミライ・ヤシマであり、いや確かにミライ・ヤシマはあのルックスにして三つ股をかけるくらいのモテキャラだったわけですが、お母さん的キャラであり地味だったわけですよ。早瀬未沙もそう。地味だった。地味なんだけど、だんだん可愛くなっていく。それがいい。それがキュンとくる。そんなTV版でした。
けれど、映画版も悪くありません。TV版のときから断然早瀬未沙派だったので、実は文句ありません。映画版サイコー。
しかしながら、リン・ミンメイに関しては、イヤな女っぷりがたっぷり拝めるTV版がいいです。
それまでのヒロイン像を破壊する、まるで二次元界に三次元のキャラクターが乱入してきたみたいなリアルな女、リン・ミンメイ。特に戦後編の落ちぶれたリン・ミンメイは、痛すぎて大好きです。
主人公の一条輝にしても、劇場版はわかりやすくていいです。
TV版は優柔不断すぎてキャラクターが固定されてない感じになってたので、いやそれはそれでいいんですけど、ていうかTV版いいな。すごい観たい。マックスとミリアも、劇場版だと消化不足だし。マックスの、「あれ? 僕ってもしかして天才?」というシーンがまた観たい。
そういえば、「マクロスF」に併せて、深夜でTV版の再放送をやってたみたいです。
ぜんぜん知らなかったので、かろうじて最終話だけ録画したんですけど、これが27話の「愛は流れる」でした。最終回じゃない。こっから、ただれた男女関係の昼ドラ風マクロスが始まるのに。すごい残念でした。
でも、おかげで劇場版のクライマックスと比べることができました。
TV版の一条輝は、敵にやられて地球に落ちて早瀬未沙を助けて戦争が終わるのを傍観してるだけだったのに、劇場版ではラスボスを倒すというモウレツにおいしいところを持って行く。
ああ、やっぱりTV版全話観たい。
そういえば、TV版を知らずに劇場版だけ観ると、けっこー内容が薄い気がしました。説明不足で奥行きがない。TV版を観ていることが前提の作りです。
ちなみにTV版の思い出が強すぎて脳内補正ですごいことになってると、とてつもない大感動巨編になります。
とにかく思い出と想いが詰まりまくってる「超時空要塞マクロス」。
どちらかというと、「機動戦士ガンダム」よりも「超時空要塞マクロス」で道を踏み外した感があります。
というわけで、ぐだぐだと思い出を語ってしまいました。
――西暦2009年、戦闘種族ゼントラーディと遭遇し、戦闘に入った宇宙戦艦マクロスは今、地球への帰路にあった。
なんだ、来年の話じゃないですか。来年地球滅亡じゃないですか。防災グッズとカンパン買ってこよう。
予想以上、想像以上でした
2008年4月6日 日曜日
「クローバーフィールド/HAKAISHA」を観てきました。立川のCINEMA TWOです。
制作は「LOST」のJ・J・エイブラムス。「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の怪獣版。
とにかく予想以上、想像以上でした。酔い加減が。手ぶれ全開というか、現場に居合わせたひとが偶然手持ちビデオカメラで撮影してたもの、という前提なので、ものすごく映像が揺れまくります。観る前になんか食べてたら、確実に出てました。思い出すだけで目が回る。
ストーリー自体は、一応ラブロマンスを挟んでますが、なんの変哲もない怪獣ものです。怪獣の設定も、とくに目新しいことはなく、どっかで見たような感じです。襲われた一般市民の視点であり、逃げ回るだけなので、最後にウルトラマンが出てきて退治してくれたかどうかまではわかりません。
リアリティがある点は、実際襲われてるひとにとってはなにがなんだかわからない、っていうのを徹底しているところです。怪獣の正体や結末なんかは一切明かされません。そして視点は被害者として終わる。
自由の女神の首が飛んでくるインパクトは、日本人のせいか、ぜんぜんなかったです。
面白かったです。