2009年5月 のアーカイブ

リプレイ

2009年5月29日 金曜日
この記事の所要時間: 約 2分36秒

 最近は、電車の中で、TRPGのリプレイ本を読んでいます。
「アリアンロッド・リプレイ」全3巻を読み終わったので(番外編の「?EX」は、なかなか売ってないので読んでません)、「アリアンロッド・リプレイ・ルージュ」に手を出しました。全4巻(あと、番外編が1冊)です。
 これが、すごかった。
 もう、なんていうか、すごすぎました。
 前作の「?リプレイ」も、最後の方はブルブルきちゃってたんですが、「?ルージュ」は桁違いでした。
 コレ、本当にリプレイ!? 本物? みんな本物なの!?
 ってくらい、迫真の演技。
 舞台でやったら、お金取れるレベル。いや、ワールドツアーに出るレベル。
 とにかく、3巻4巻の、キャラクター、演出は、号泣ものでした。
 リプレイ読んで涙を流す、って、なんか違うような気がするんですけど、ここ数年で、一番感動しました。


 ただ、まあ、3巻のアレは、ガックリくるひととか、ムカッ! とするひともいると思います。
 ガチンコ勝負で、マスターのダイス目、鬼です。
 出しちゃ行けないとこで、クリティカルを出しすぎです。
 対抗できちゃう(いろいろな意味で)プレイヤーも、すごいんですが。

「アリアンロッドRPG」のリプレイは、他にも「サガ」とか「ハートフル」があるんですけど、未読です。
 で、「ソード・ワールド2.0」のルールブックを買ったので、プレイ方法を学ぶためにも、そっちのリプレイを読んでみたくなりました。
 なにごとも、勉強です。
「ソード・ワールド2.0リプレイ 新米女神の勇者たち」を、購入しました。
 他にも、「ソード・ワールド2.0リプレイ たのだん」という、薄くて読みやすそうな本もあったのですが、最初はキチッとしたリプレイの方がいいな、と思ったのです。


 このリプレイを読んで、「アリアンロッドRPG」と、「ソード・ワールド2.0」の違いを、はっきりと理解しました。
 もう、ぜんぜん別ものです。
 ルールが違うとか、そーゆー話じゃありません。
 コンセプトが、まるで違います。
「アリアンロッドRPG」は、勇者のRPG。秘められた謎を追い、世界の驚異と戦う、勇者の物語。
「ソード・ワールド2.0」は、冒険のRPG。どこにでもいる、ふつーの冒険者が、様々な冒険を繰り返し、少しずつ強くなってゆく物語。
 こんなに違うとは、思いませんでした。
 どっちも、大好きです!

 リプレイとしての違いも、ありました。
「アリアンロッドRPG」のリプレイは、マスターもプレイヤーも、名前を出してて、誰なのかよくわかるので(声優とか)、TRPGとしてのリアリティがあります。プレイヤーやマスターのアクが強すぎる、ってのは、ありますが。
「ソード・ワールド2.0」のリプレイは、プレイヤーAとかなので、本当にリプレイなのか、わかんないとこがあります。「?たのだん」は違いますけど、TRPGのリアリティという点では、ちょっと違和感を覚えました。
 まあ、趣味の問題ですね、これは。

 しばらくは、「ソード・ワールド2.0」のリプレイに、浸ってみようと思います。

ダイス運

2009年5月27日 水曜日
この記事の所要時間: 約 5分6秒

「ソード・ワールド2.0」にまで、手を出してしまいました。
「ソード・ワールド」といえば、15年前に、けっこーやりまくってたTRPGです。いろいろと、思い出深いゲームです。
 そのバージョンアップ版が、なんと、去年から、リリースされ始めまてました。
 もっと前から売ってるのかと思ってたんですが、去年発売されたばかりの、最新TRPGです。
 実は、こっちと、「アリアンロッドRPG」の、どっちをやろうか、って悩んでました。実際、お店で手にとって悩んでたくらいです。文庫版1冊と3冊を比べて、1冊の方を選びました。

「ソード・ワールド2.0」は、ルールブックが、3冊出ています。
 1冊目は、基本ルールブックで、1レベルから5レベルまでをサポートしています。
 2冊目は、拡張ルールブックで、6レベルから10レベルまでをサポートしています。種族が2種類追加され、技能も2種類追加されます。
 3冊目は、拡張ルールブックで、11レベルから15レベルまでをサポートしています。技能が1つ追加されます。
 1冊目だけだと、アイテムやモンスターが少ないです。最初から遊ぶ場合でも、2冊目はあった方がいいと思いました。3冊目は、まだ買ってません。


 さすが老舗のTRPG。骨太です。
 骨太すぎる「Dungeons & Doragons」に比べれば、ぜんぜんやさしいんですけど、「アリアンロッドRPG」に比べると、いろいろとシビアです。
 もちろん、今風のアレンジが加わってて、遊びやすくなっているんですが、「ソード・ワールド」らしさは失われていません。
 6面ダイス2つだけで遊べるというのは、昔からです。
 チャート表を見てダメージを判定するのも、変わりありません。
 能力値をダイスで求めるのキャラクター作成方法だって、当然そのままです。
 ダイス……。
 そう。
 ダイスを振って、能力値を求める。
 これって、オールドTRPG者にとっては、当たり前のことでした。むしろ、ダイスを振らないと、我慢できないくらいです。キャラクター作成、といったら、ダイスを振ることなのです。
 で、ダイス運、って、あるじゃないですか。
 ダイス運、って、あるんですよ。
 ダイス、つまりサイコロを振って、いい目が出るか、出ないか、っていう、運。
 いやまあ、確率的にいって、6面体のサイコロの出目は、すべて1/6なのは間違いないんです。そーじゃないと、そのサイコロはインチキだ、ってことになります。もしくは、不良品です。
 でも、あるんです。ダイス運。
 それは、命の力。
 魂の力。
 宿運を超えた、超気力。
 そんなものが、人類には、備わってるわけです。
 ダイス運がすごいひとは、とにかくすごくて、ここぞ! ってときに、6ゾロを出してくれちゃいます。しかも、連続で6ゾロを出しちゃうことだって、あります。ヘタすると、3連続で出しやがります。
 サイコロを、ぎゅぎゅぎゅーっ! と握りしめ、歯を食いしばり、額に血管を浮かべ、鬼の形相で、振るのです。
 そのオーラは、アカシックレコードに記された文言をも、変えてしまうほどです。
 宇宙の神秘です。
 とはいえ、6面ダイスの出目が、1/6なのは間違いないのです。
 2つ振ったら、6ゾロが出る確率は、1/36です。
 実は、いくらダイス運のいいひとでも、この確率は、みんなと等しく、同じなのです。
 つまり、こういうことです。
 ここぞ! って時に、6ゾロを出すけど、ほかの場面では1ゾロを出したり、どーでもいいところで、どーでもいい目を出すのです。
 偏っているのです。
 とにかく、偏りまくっているのです。いい方向に、とても偏っているのです。
 で、なにがいいたいのか、っていうとですね。もうとっくに予想できているでしょうけど、その通りなんですよ。
 いるんですよ。
 ダイス運の、悪いやつ。
 Kayataが、「ソード・ワールド2.0」のマスターをしてくれる、っていうので、喜び勇んでダイスを振ったんですよ。やっぱキャラクター作成は、ダイス振らなくちゃな。そう思いながら。
 そしたらあなた、酷い酷い。
 ダイスを2つ振って、11が出たんですよ。筋力で。戦士になるつもりだったから、こりゃいいぞ! と思ったんです。
 それなのに、次の生命力で、まさかのピンゾロ。
 人類最弱の生命力の持ち主になっちゃいました。
 2回チャレンジして、どっちか選ぶ、っていうレギュレーションだったので、もう1回、振ってみました。
 そしたら、筋力で、2と1が出ちゃいました。つまり、3です。
 戦士になんない。
 他の能力値も、揃って低調。平均値に達してません。
 これだったら、虚弱戦士の方がマシです。
 しかも、生まれ表を決めるとこで、選べばいいのに、ゲーマーの血が騒いだおかげで、ダイスを振っちゃいました。
 6ゾロが出ました。
 まさかの、フェアリーテイマー。
 つまり精霊使い。
 戦士最大のメリットである金属鎧を着ると、魔法が出にくくなっちゃいます。
 すんごい微妙な戦士ができあがりました。役に立たないかも知れない。
 どんだけー。
 さらに、ルールブックを買ったので、家でもキャラクターを作ってみたんですよ。
 ウサギさんの、フェアリーテイマーです。
 3回、振り直しました。
 振り直し回数的には、限界の回数です。
 それなのに。
 ルールブックに載ってる、サンプルキャラクターに、及びませんでした。
 知力だけ同じ値で、他は全部下でした。
 つまり、3回振り直しても、すべからく、平均以下。
 どんだけー。
 もう、確率なんて信じらんないッ!

 ちなみに、この時、嫁にもキャラクターを作ってもらいました。ドワーフ娘のロリっコ戦士です。
 試しに、フェアリーテイマーのウサギと、戦闘してみました。
 ガツン! と、殴られたので、お返しに、魔法をお見舞いしてやりました。
《ファイアボルト》です。
 渾身の、一撃ッ! ダイスを2つ振って、なかなかいい目が出ました! キタキター! よっしゃー!

 ドワーフに炎の魔法は効果ナシでした。

 やさぐれました。

さらば! 猛き男、ストーンコールド! 後編

2009年5月26日 火曜日
この記事の所要時間: 約 10分56秒

「アリアンロッドRPG」プレイ日記です。
 セッション第3回目『さらば! 猛き男、ストーンコールド!』の続きです。
 今更ですが、うろ覚えなので、詳細間違ってるかも知れません。あと、巧くマスタリングできなかったとこを、けっこー補完してます(涙)。


ギルド『花鳥風月
キャッチフレーズ「我々は花鳥風月! お金に困っている!」

チキ ヴァーナ(狼族) 女性 【アコライト/シーフ】 レベル4
 プレイヤー:Tiki
 苦労性で、いつも金欠の少女。何故か不意打ちが得意。
 父親が、反神聖帝国軍の隊長。軍資金を調達するために、冒険者となる。宝石魔人ジュエリーザの弱点を知っている。
カヤタ ドゥアン(有角族) 男性 【ウォーリア/サムライ】 レベル4
 プレイヤー:Kayata
 楽天家で行動力のある、ムードメーカー。とても運がいい。肩に、彼にしか見えない鳥を乗せている。
”久遠の森”の、封印守護の一族。何者かに、崖の上から突き落とされたが、運が良かったので生きている。
タルト エルダナーン 男性 【メイジ/アコライト】 レベル4
 プレイヤー:Nyagon
 美少女にしか見えない謎の魔術師。とても金に飢えている。過去の記憶を失っている。
 魔術を使って、大暴れする夢を見る。過去の記憶が、ちょこっとだけ蘇ったもよう。
タケオン フィルボル 男性 【シーフ/サモナー】 レベル4
 プレイヤー:Takeon
 賢くて、マイペースで、ひとがいい。ダンジョンでの仕事はピカイチ。たまに、罠もかかってないのに爆発する。
 魔人になった父親を捜している。右手の甲に、魔族が近づくと痛むという入れ墨が施されている。
ストーンコールド ドゥアン(牙爪族) 男性 【ウォーリア/モンク】 レベル3
 プレイヤー:NPC
 ハゲ。貴族の生まれで、偉そう。マイペース。まるで役に立たない。


 後半の、オープニングフェイズ。
 コルンの襲撃があった翌日、”水の街”クラン=ベルの神殿に、”花鳥風月”のメンバーは、集まっていました。
 会議室で、各地の神官長が顔を揃え(鏡を使ったテレビ電話的なもので)、神官長会議が始まりました。
 議題は、チキが持つ魔剣ふた振りを、どうするか。
 フォモールの魔王エラザンデルの力を封じている、重要な剣です。
 魔剣ふた振りは、今まで、敵の手に渡っていましたが、こちらにきました。これで、魔王エラザンデルの力を封じている5つのアイテムと、ひとつの魔杯は、すべて神殿の管理下に置かれました。
 喧々囂々と意見が飛び交います。いっそのこと、魔王の肉体を蘇らせて滅ぼしてしまえばいい、なんて物騒なことをいう神官長までいます。
 しかし、結論は出ませんでした。
「しばらく、自由にしていてください」疲れ切った顔で、ウェルチがいいます。「ただし、魔剣は、あなたがたが責任を持って、預かっていてください。この神殿には魔杯が封じられているので、魔剣を預かることはできないのです。あしからず」
 無責任な話です。
 でも、チキに、新品のアコライトセットが贈られました。わりと優れものです。神殿からの、せめてものたむけです。
「じゃあ、バザーに行こう!」タルトが、目を輝かしました。
 前日、暗殺者のコルンの身ぐるみをかっぱいだお蔭で、お金になるものができました。我慢して買わなかったものも、買えるかも知れません。
 と、神殿を出た時。
 ボカン!
 先に出ていたストーンコールドが、何者かに殴られ、そのまま、さらっと、拉致されました。
 あっという間の、できごとです。
 なんてこった! いったい、誰が? なんのために!?
「よーし! バザーに行って、聞き込みしよう!」タルトが、そういいました。
 みんなで、バザーに行きました。
 これも、ストーンコールドの、人徳です。

 ミドルフェイズです。
 バザーで得られたものは、アイテムだけでした。
 ストーンコールドの安否を心配してるのは、カヤタだけでした。
 そこへ、猫耳メイド服の女の子が現れました。なんか涙目です。
「も、申し訳ありません! ボンを! ボンを捜すのを、手伝ってください! お願いです!」
 彼女の名前は、ニャーコ。
 実は、ストーンコールドは、商人から成り上がった貴族で超お金持ちであるマクマホン家の長男だったのです。いいとこのボンボンだったのです。ニャーコは、マクマホン家に使えるメイドニンジャだったのです。
 ニャーコにとって、ストーンコールドなんて、どーでもいい存在なんですが、家長には大恩があるので、放っておくわけにはいきません。”花鳥風月”のみなさんが、買い物ばっかしてるので、やっぱり捜してくれないのかなーと思って、出てきちゃったのです。
 そんなわけで、ニャーコとともに、街を捜し回り、聞き込みを開始します。

 タケオンが、ひとりで情報収集しに行こうとしてたら、ストーンコールドを襲ったのと同じっぽい暴漢に、襲われました。
 カヤタたちが助けに入り、なんとか撃退するも、暴漢に逃げられてしまいます。
 すると、チキの父の部下であるパーシリと、アコライトのレネが、暴漢を捕まえてくれました。
「あれ? お嬢ちゃん、こんなとこで、なにやってんすか?」
「……そっちこそ」
 パーシリと情報交換して、だいたいの状況が、判明します。
 ストーンコールをを拉致したのは、欲望の女神マハディルグの、信徒です。どうやら、”遺跡の街”ラインの件で、恨みを買ったみたいです。
 パーシリとレネは、神殿で仕事を依頼されて、邪教の神殿を、探していたところでした。
 利害が一致したので、パーシリとレネは、合流します。
 下水道を進むと、ストーンコールドのハチマキが、落ちていました。
 邪教の神殿の入り口は、ここです。
”花鳥風月”と、パーシリとレネとニャーコは、突撃します。

 こっから、邪教の神殿です。
 欲望の女神マハディルグの神殿に仕掛けられた罠は、”欲望の罠”です。
 隠されてたり、罠に囲まれた宝箱の中には、たくさんの財宝が入ってます。
 この財宝は、幻影です。
 欲望に駆られ、財宝を持って行くと、フェイトが1点減ってしまい、フェイトが0になった時点で、邪悪化(NPCになる)してしまいます。
 途中でみんなに気付かれましたが、【精神判定】に成功しない限り、持って行きたくなります。
 我ながら、とても酷い罠だと思います。
 フヒヒ。
 でも、あんまし被害は大きくならなかったです。あれ?

 邪教の神殿には、多くの信徒がいます。
 だたの信者は、レベル4のモブですが、司祭は、レベル5のエネミーです。近接攻撃するやつと、遠距離攻撃するやつを、用意しました。
 けっこー数を出したのですが、”花鳥風月”のみんなは、強かったです。
 特に、タルトの《ウォータースピア》が、強烈でした。水属性のエネミーなのに、防御力以上の火力で、攻撃してきます。
 タケオンの《サモン・アラクネ》と、チキの《プロテクション》も、効いてます。NPCですが、レネの《プロテクション》なんて、レベル4なので、効果がハンパないです。
 盾になったカヤタのHPが、なかなか減りません。
 それほど苦戦することなく、”花鳥風月”は勝利しました。

 タケオンの活躍で、数々の罠をかいくぐりました。鍵が用意してあるから、難易度を21(普通14くらい)に設定してたのに、鍵開けスキルで開けられたりとかしました。
 それにしても、2階層で、計18フロア。しかも、全フロアに、罠かエネミーを設置してるなんて、このマスター、頭おかしいんじゃないかと思います。
 いくつかのイベントを得て、”花鳥風月”の一行は、巨大な両開きの扉の前に、到着します。
 部屋は、水深1mくらいの、プールになっていました。
 両開きの扉には、4X4の、数値魔方陣。縦横斜めの合計値が、同じになる、ってやつです。真ん中の4マスは、空欄になってます。数値を埋めないと、扉が開かない仕掛けです。
 ここで苦戦するかと思いきや、さすがゲーマー。カヤタとチキが、ものすごい速さで計算して、回答を出しました。タルトも、独自に回答を出してました。
 両開きの扉が開くと、その向こうは、だだっ広い祭壇の間になってました。

 クライマックスフェイズです。
 祭壇の前には、魔法陣。とっ捕まったストーンコールドが、拘束され、沈められようとしています。急がないと、おぼれ死にます。
 祭壇の奥には、欲望の女神マハディルグの、巨大な立像。目が、赤く輝いています。
 敵は、レベル9の神官と、レベル5の司祭が8人です。
 足下は、水深1mの、プール。
 この組み合わせは、想像以上に、最悪でした。
 何故なら、敵は邪神の加護があり、水のペナルティを受けません。PCだけが、ペナルティを受けるのです。
 多すぎるエネミーと、厳しすぎるペナルティで、”花鳥風月”のみんなは、苦戦します。
 まさに、泥沼の戦いでした。

 ストーンコールドを助けようと、カヤタとニャーコは前に出ます。
 カヤタは、周りの仲間を《カバーリング》。援護は、チキとタルトの《プロテクション》と、タケオンの《サモン・アラクネ》。レネの《プロテクション》も、飛んできます。
 主砲は、タルトの《ウォータースピア》。けれど、1発じゃ、誰も倒れません。タケオンの《サモン・カトブレパス》も、致命傷を与えられません。
 カヤタは、仲間を庇いながら、拘束されたストーンコールドを、水の中から引っ張り出そうとします。
 けれど、まさかの連続ファンブル。
 こりゃもう死ぬ。死んじゃう。さらば、ストーンコールド!
 って時に、カヤタが、素晴らしいアイディアを出します。
「口移しで、ストーンコールドに酸素供給だ!」
 行動順的に、犠牲者となるは、NPCのパーシリでした。
「ええい、くそっ! やりゃあいいんだろ、やりゃあ!」パーシリは、叫びました。
 男どうしの、ぶちゅー。
 歴史に残るワンシーンです。
 その後、なんとかストーンコールドは助け出されました。涙目のパーシリが、肩に担いで、離脱します。

 一方その頃、チキは部屋を回り込んで、祭壇に立つ神官のもとへ、辿り着きました。祭壇の上だったら、プールのペナルティは受けません。
 アコライトとアコライトの、睨み合い。
 聖なる神殿と、邪なる神殿の、対決。
 リーダーどうしの、一騎撃ちです
「グハハハハ! マハディルグ様の加護を受けたわたしに、勝てると思ったかぁ!」
 ブチブチブチィ! と、神官服が破れます。敵の神官は、実はものすっごい筋肉マッチョでした。
 具体的にいうと、邪神の加護で、《豪腕》を持ってます。
 チキは、強烈な一撃を受けて、ふらふらになりました。ここは、引くしかありません。

 戦闘は長引き、みんなのMPが底をつきます。MPポーションも、なくなってきました。
 毎ターン《カバーリング》を続けてきたカヤタのMPも、残りわずか。
 しかし、まだ敵の神官は残ってます。司祭も、残ってます。
 絶体絶命です。
 ってとこで、カヤタが、わざとらしく立っていた邪神像に、目を止めます。
「……あー。あれ、か」
 カヤタの指示で、タルトの最後の《ウォータースピア》が、邪神像を貫きます。
 欲望の女神マハディルグの立像が、ゴワラグシャーン! と、崩れ落ちました。
 その瞬間、信者たちは、加護を失います。
「ギャース!」
 水深1mのプールも、なくなりました。
 こーなったら、神官だって、ただのひと。カヤタの全力全開アタックで、筋肉を失った神官は、お亡くなりになりました。
 最後に残っていた司祭も倒して、戦闘に勝利。
 ギリッギリにもほどがある長期戦が、終わりを告げました。
 カヤタは、崩れ落ちた邪神像を、げしげし砕いてました。

 エンディングフェイズ。
 拉致され、生け贄に捧げられようとしていたストーンコールドを救出し、邪教の神殿を守っていた信者どもを、倒しました。
 一件落着。
 と、思いきや。
 崩れてボコボコになった邪神マハディルグ像の目が、カカッと輝きます。
『ありのままの欲望に、溺れぬ者よ。二度までも、我を冒涜せし者よ。……キサマら、決して、許さないわよう! あっちいっちゃえーばかー!!』おぞましい女性の声が、頭が割れんばかりに、響き渡ります。
 その刹那、”花鳥風月”のみんなは、赤い光に包まれました。
 一瞬、離れたところにいたレネが、ニヤリと笑ったのが見えました。
 ばっひょーん!
 気付くと、カヤタと、チキと、タルトと、タケオンは、山の中にいました。
 ストーンコールドが、いません。さらば、ストーンコールド、です。実に、しょーもない。
 そこは、ルディオン山脈。
 カヤタが、かつで住んでいた場所に、近いところです。

 ここで、シナリオ終了です。
 アフタープレイになります。
 経験値は、戦闘が、やたらめったら多かったので、60点+フェイトくらい入ったと思います。
 前半の経験値を含めると、一度に2レベル上がっちゃいます。
 でも、そんくらいの経験は積んでます。むしろ、少ないくらいです。
 だって、25時間だもの。
 本当に、お疲れ様でした。

 つづく。

Microsoft Windows 7様

2009年5月24日 日曜日
この記事の所要時間: 約 5分34秒

 突然ですが、Windows 7をインストールしました。
 RC版です。つまり、製品候補版です。
 実は、ゴールデンウィークに、落とすだけ落としてはいたんです、
 しかし、この時、うっかり、メインPCのHAMY(OSはWindows XP SP3)に、IE8を入れてしまいまして、そのお蔭で、SSDでもないのにプチフリしたり、McAfee VirusScanが起動時に外れ、直してもすぐに外れる、などという症状が出るなど、盆踊り状態でした。
 正直、Microsoftなんか死ね! って思ってました。
 デフラグしても、直らなかったんですが、やっと最近になって、McAfee VirusScanが落ち着きました。起動が、やたら重くなった気がしますけど。
 正直、Microsoftなんか死ね! って思います。
 だから、放置してました。
 いくら評判良くったって、所詮Windows。しかも、評価版。インストールしたら最後、絶対不具合が出るに違いありません。
 そう、思ってました。
 ずっと、ほったらかしていました。
 今では、後悔してます。
 心の底から、謝罪します。
 ごめんなさい。
 Microsoft Windows 7様。
 むちゃくちゃサイコーでハッピーでグレイトォォォ――ッ! でした。
 Microsoftサイキョォォォォ――ッ! でした。
 いや、マジで。
 OSでこんなに興奮したの、MacOS 8以来かも知れない。

 メインPCのHAMYに入れるのもアレなんで(今どき笑っちゃうようなAMDのAthlon64 3800+だし、メモリ1GBだし)、超機動執筆要塞FMV BIBLO MG75UNの方にインストールしてみました。
 Cドライブに、Windows Vistaを入れたまま、Dドライブに、Windows 7を入れるのです。
 インストール自体は、今までのWindowsのインストールってなんだったの!? って思うほど、すんなり、素直に、完璧に、完了しました。
 Dドライブでも、まったく不都合はありません。
 こーゆーふーに、簡単に切り分けできるのって、いいですね。RC版だけなのかな。
 しかも、独自規格の多そうなノートPCなのに、ドライバ類は、すべて標準でまかなえました。
 ネットワークに、ワンクリックで接続。共有フォルダも、あっさり認識。
 プリンターも、すんなり接続。
 他に、なんも、することない。
 そのまんまで、おしまい。
 すごい! Windowsじゃないみたい!

 で、起動が、めっちゃ速い! Windows Vistaの10倍速い!
 終了も、めっちゃ速い! Windows Vistaの10倍速い!
 動作も、めっちゃ速い! Windows Vistaの10倍速い!
 タスクマネージャー的なもので、メモリとか、CPUとかの動き見てると、Vistaの時とあんまし変わってないような気がするんですけど、動作速度は、雲泥の差があります。
 あまりにもキビキビしてるので、サンバのリズムでフィーバーしそうでした。
 Vistaってなんだったの!? 拷問!? 今まで拷問されてたの!?
 Windows XP並に速い! もしかしたら、Windows 2000くらい速い!
 それでいて、デスクトップが新しい! 最新のGUI! タスクバーのプレビューが楽しい! ウィンドウの透明化が便利!
 さらに、いろんなところが、シンプルになっていて、とても使いやすい!
 でも、スタートメニューって、もはやいらない存在になってるような気がしました。

 Vistaに慣れていると、ちょっと戸惑うかも知れません。似ているようで、変わってるので。
 XPに慣れていて、Vistaにちょっとだけあこがれを抱いているくらいだと、相性バッチリだと思います。
 相性バッチリでした。

 ブラウザは、IE8を、そのまま使ってみることにしました。
 これまた、噂通り、動作が速いです。
 IE7Proっていうアドオンを入れれば、マウスゼスチャーも使えるようになります。ただし、タブを閉じてくれないことがあり、動作は微妙です。IE7用なので、仕方ありません。今後のバージョンアップに期待です。
 ウィルススキャンは、McAfeeとか有料のソフトはやたら重くていいことないので、フリーのavast!をインストールしました。

「一太郎2009」、「ATOK2009」を、インストールしました。変換辞書も、インポート。
「秀丸」や、類語辞典や、縦書きエディタを入れて、執筆環境を整えました。
 せっかくなので、「Microsodt Office 2007」を、インストール。
 他にも、2ちゃんブラウザとか、FLVプレイヤーとか、こまごましたものまで、インストールしました。
 まったく、問題ありません。
 試験になんないくらい、安定してます。ぶっちゃけ、Vistaの方が、よっぽどβ版です。

「Final Fantasy XI Vana’diel Bench 3」を、公式サイトから落としてきて、実行してみました。
 Highだと、目視でベンチ結果が分かりました。無理です。
 LOWでは、2610でした。
 いちおう、プレイできる環境だと思います。
 でも、果たして、Windows 7で、「Final Fantasy XI」は、動作するのでしょうか。興味ありますが、オールインワンのDVDでも、インストールは意外と苦行なので、どうしようか悩んでます。

 インストールできなかったのは、指紋認証を制御する、ユーティリティです。
 別に、エラーが出た、とかじゃないです。
 付属のリカバリディスク(ディスク初期化から行うクリーンインストール用ディスク)を使わないと、インストールできなかったんです。
 酷いですよ富士通さん。
 ハードディスクを衝撃から保護するユーティリティも、付属のアプリケーションディスクには、なかったです。
 ドライバやユーティリティのアップデートをチェックするツールも、入れられませんでした。
 サポート外、ってことなんでしょうけど、ちょっとイラっとしました。

 RC版の使用期限は、2010年5月31日です。2010年3月1日から、警告とともに、2時間ごとにPCがシャットダウンされるみたいです。
 製品版の発売は、おそらく、年末。
 ていうか、考えるまでもなく、買いでしょう、コレ!
 間違いなく、買っちゃう!
 PCの数だけ、買っちゃう!
 確定です。
 買わずには、いられませんッ!
 もう、Vistaなんか、捨てちゃいます!
 もう、XPなんか……。いや、XPを使ってるなら、XPのままでいいと思います。

さらば! 猛き男、ストーンコールド! 前編

2009年5月22日 金曜日
この記事の所要時間: 約 8分15秒

 TRPGプレイ日記です。
 セッション第3回目は、Tiki邸で行いました。
 ベースは、あくまでも「シナリオ集1 ファーストプレイ」ですが、こっから、かなり外れます。
 実は、これまで明確にフェイズを区切ってませんでした。この回から、ちゃんと区切ることにしてます。今回予告は、しませんけど。
 今回のシナリオのタイトルは、『さらば! 猛き男、ストーンコールド!』です。
 いちおう、シナリオ的に、前半と後半に別れてます。

 プリプレイで、タケオンに設定を追加しました。
 有名な冒険者だった父親が、呪いの魔法具を身につけてしまい、魔人になっちゃったので、探してます。
 誰が呼んだか、その魔人の名は、ツヨイーザ。
 あと、右手の甲に、魔族が近づくと痛むという入れ墨が、施されています。


ギルド『花鳥風月
キャッチフレーズ「我々は花鳥風月! お金に困っている!」

チキ ヴァーナ(狼族) 女性 【アコライト/シーフ】 レベル4
 プレイヤー:Tiki
 苦労性で、いつも金欠の少女。何故か不意打ちが得意。
 父親が、反神聖帝国軍の隊長。軍資金を調達するために、冒険者となる。宝石魔人ジュエリーザの弱点を知っている。
カヤタ ドゥアン(有角族) 男性 【ウォーリア/サムライ】 レベル4
 プレイヤー:Kayata
 楽天家で行動力のある、ムードメーカー。とても運がいい。肩に、彼にしか見えない鳥を乗せている。
”久遠の森”の、封印守護の一族。何者かに、崖の上から突き落とされたが、運が良かったので生きている。
タルト エルダナーン 男性 【メイジ/アコライト】 レベル4
 プレイヤー:Nyagon
 美少女にしか見えない謎の魔術師。とても金に飢えている。過去の記憶を失っている。
 魔術を使って、大暴れする夢を見る。過去の記憶が、ちょこっとだけ蘇ったもよう。
タケオン フィルボル 男性 【シーフ/サモナー】 レベル4
 プレイヤー:Takeon
 賢くて、マイペースで、ひとがいい。ダンジョンでの仕事はピカイチ。たまに、罠もかかってないのに爆発する。
 魔人になった父親を捜している。右手の甲に、魔族が近づくと痛むという入れ墨が施されている。
ストーンコールド ドゥアン(牙爪族) 男性 【ウォーリア/モンク】 レベル3
 プレイヤー:NPC
 ハゲ。貴族の生まれで、偉そう。マイペース。まるで役に立たない。


 オープニングフェイズ。
”水の街”クラン=ベルを目指して、街道を進む、”花鳥風月”の一行。
 隣には、商人の馬車。何故かストーンコールドが、馬車の中に入り、狼族の若者を慰めています。
 すると、街道の先で、冒険者の2人が、マンティコアに襲われているのを、発見します。
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」馬で駆けつけたカヤタが、ババーン! と、叫びました。
「なにぃ!? お、追いはぎ!? 敵が増えた!?」襲われていた冒険者のひとりは、二丁拳銃です。
「いや、助太刀する!」カヤタは、刀を抜きます。
 チキ、タケオン、タルトも、援護に入りました。
 マンティコアを倒した頃に、やっと、ストーンコールドが到着します。
「フフフ。わしの手を煩わせるほどの敵ではなかったようだな」
 みんな無視しました。
 ここで、二丁拳銃の男が、チキを見て、驚きの声を出します。
「お嬢ちゃん!? こんなとこで、偶然ですねえ! 捜すとこだったんですよ!」
 彼は、チキのよく知ってるにーちゃんでした。具体的にいうと、父の部下でした。名前は、パーシリ。
 ちなみに、チキの父は、反神聖帝国軍のリーダーやってます。
「実は、隊長から、伝言を承ってるんです」パーシリは、いいました。「『軍資金はまだか』いやあ、子煩悩ですねえ、あのひと。あっはっは」
「……」チキは、ガックリと、うなだれました。
 わざわざ金を請求しに部下を寄越すとは、すばらしい親子愛です。
 ちなみに、他のギルドメンバーには、神殿から報酬の前金が支払われてますが、チキは神殿に属するアコライトなので、もらってません。月給制です。
「ええっ!? まるで稼いでないんすか!? なんのために冒険者になったんですか。しゃーないなあ。んじゃまあ、軍資金できるまで、一緒にいますから」パーシリは、ニヤリと笑います。
「……」
 ちなみに、チキには、金難の相が出まくってます。
 パーシリと一緒にいたのは、暗いアコライトの女性でした。名前は、レネ。パーシリが、街で引っかけてきたみたいです。
 チキたちは、パーシリとレネを加え、クラン=ベルに向かいます。

”花鳥風月”たち一行は、”水の街”クラン=ベルへ到着しました。
 大きな川のそばにあり、街の縦横に水路が走る、珍しい街です。
 ここで、商人たちと別れます。
 パーシリとも、別れます。
「お嬢ちゃん。軍資金できたら、教えてください。つか、逃げないでくださいよ」パーシリは、レネとふたりで、高級ホテルに向かいました。酷い野郎です。
 チキたちは、ゴンドラに乗り、水路で神殿を目指します。
 魔剣セレブリックという、魔王エラザンデルに関わる2本目の剣を手に入れたので、相談しに行くのです。
 繁華街のそばを通りかかると、”年に一度の特大バザー”が、開催されていました。
”花鳥風月”の一行は、目の色を変えて、飛び込みます。
 特売商品をいくつか用意しましたので、買っていただきます。ポーション類も、いっぱい買ってくれました。
 ええ、そうです。所持金の回収です。
 ストーンコールドは、ハチマキ(オリジナルアイテム)を購入しました。伏線です。
 他にも、あとで使って欲しい使い捨てアイテムを、わざとらしく9割引で売り出してたんですが、誰も買ってくれませんでした。わざとらしすぎました。むむむ。
 ここで、みんなは、誰かに見られていることに、気付きます。目の離れた、怪しげな男でした。すぐに、姿を消します。
 でも、誰も気にしません。
 なにを買うか、悩んでます。
 チキ以外。
 買い物を終えると、ほくほく顔で、神殿を目指します。

 神殿に、到着しました。
 神官長代理のウェルチが、出迎えてくれました。某リプレイに出てくる、女の子です。
 奥の個室に、通されます。そこには鏡があり、ラインにいるはずのランディアの姿が、映し出されました。鏡は通信装置なのです。テレビ電話みたいなもんです。
「……街には寄るなと、いっておいたのに」しょっぱなから、ランディアは機嫌が悪そうです。
 それはそうなのだけれど、それどころじゃありません。
 チキが、おそるおそる、魔剣セレブリックを、取り出します。魔剣カーディアックと、共鳴を始めます。
 ランディアの目が、点になりました。
「な、なんで、そんなことにーっ!? ……わ、わかりました。対策を考えます。しばらく、神殿で待っていてください! ガチャン」
 通信が切れたので、チキたちは、別の部屋で待機します。
 しばらくすると、神官長代理のウェルチが、にっこりしながら現れました。
「さあ、こちらへ。お疲れでしょう」
 何故か、小舟に、乗せられました。
 何故か、街から、どんどん離れて行きます。
 何故か、広い川の真ん中に、ぽつんと立つ小島に、到着しました。小島には、ボロい小屋が、1軒だけ。
「それでは、ごゆっくりー」小舟は、去っていきます。
 小島に残された、”花鳥風月”の5人。
「……これって、監禁?」チキが、つぶやきました。

 いきなり、クライマックスフェイズ。
 その日の夜、襲われちゃいます。火矢が降ってきて、小屋が燃え出します。
 こんなこともあろうかと、みんなは、交代で見張りに立ってました。あっさりと、黒装束の襲撃者を、発見します。
 ぶっちゃけますと、見張りしてるなんて、想定外でした。
 鎧を着てる間に、攻撃してやれ、とか考えてました。
 この襲撃者も、とっても強いので、ものすっごい苦戦すると、思ってました。
 なにしろ、襲撃者は、4本腕のコルンです。
 コルンといえば、「シナリオ集1 ファーストプレイ」3本目のシナリオの、ラスボスです。
 しかも、レベル10にパワーアップしてます。HPは100超えてます。セットアップフェイズに隠密になれてエンゲージから抜けられる、っていう、非常にズルいスキルまで持たせているのです。
 それなのに。ああ、それなのに。
 隠れていたコルンを、あっさりとチキが発見。
 カヤタの刀。タルトの大砲。タケオンの召喚魔法。ストーンコールドの拳。
 わずか2ターンで、コルンは死にました。
 なにこのひとたち。やたら強いじゃないですか。
 ストーンコールドを大活躍させるはずが、ちっとも目立ってませんでした。

 エンディングフェイズ。
 戦闘が終わり、コルンの死体をあさり、装備品をかっぱいでいると、小舟がいそいそと、近づいてきました。
 小舟には、ウェルチと、武装した兵が、乗ってました。
「み、みなさん、大丈夫ですか!? ぶっちゃけますと、魔剣は無事ですか!?」ウェルチが、駆け寄ってきます。
「……無事です」チキは、答えました。
 ウェルチは、コルンの死体を見て、驚きの声をあげます。4本腕のコルンは、とても有名な、妖魔の暗殺者だったのです。
「襲撃は、予想していました。けれど、こんなに早く。しかも、コルンを寄越すだなんて……」ウェルチは、つぶやきます。
 つか、背後で小屋が、ものすごい勢いで燃えてます。
「えーと……。し、神殿に、お越しください。部屋も、用意します」ウェルチが、いいました。
 小舟に乗って、神殿へ。部屋を用意していただき、休みました。

 ここで、前半終了。アフタープレイです。
 経験値は、20点+フェイトくらいだったと思います。
 こんくらいじゃ、みなさん、レベル上がりません。
 フェイト上げたり、クラスチェンジしたりするかなーと思ったんですけど、意外と堅実で、保留してました。

 つづく。

妖魔の洞窟 後半

2009年5月21日 木曜日
この記事の所要時間: 約 7分52秒

 TRPGプレイ日記です。
 セッション第2回目の、後半です。
 ベースは、「シナリオ集1 ファーストプレイ」の『妖魔の洞窟』です。


ギルド『花鳥風月
キャッチフレーズ「我々は花鳥風月! お金に困っている!」

チキ ヴァーナ(狼族) 女性 【アコライト/シーフ】 レベル3
 プレイヤー:Tiki
 苦労性で、いつも金欠の少女。何故か不意打ちが得意。
 父親が、反神聖帝国軍の隊長。軍資金を調達するために、冒険者となる。宝石魔人ジュエリーザの弱点を知っている。
カヤタ ドゥアン(有角族) 男性 【ウォーリア/サムライ】 レベル3
 プレイヤー:Kayata
 楽天家で行動力のある、ムードメーカー。とても運がいい。肩に、彼にしか見えない鳥を乗せている。
”久遠の森”の、封印守護の一族。何者かに、崖の上から突き落とされたが、運が良かったので生きている。
タルト エルダナーン 男性 【メイジ/アコライト】 レベル3
 プレイヤー:Nyagon
 美少女にしか見えない謎の魔術師。とても金に飢えている。過去の記憶を失っている。
 魔術を使って、大暴れする夢を見る。過去の記憶が、ちょこっとだけ蘇ったもよう。
タケオン フィルボル 男性 【シーフ/サモナー】 レベル3
 プレイヤー:Takeon
 賢くて、マイペースで、ひとがいい。ダンジョンでの仕事はピカイチ。なんだかすごい謎を握っている。
ストーンコールド ドゥアン(牙爪族) 男性 【ウォーリア/モンク】 レベル2
 プレイヤー:NPC
 ハゲ。貴族の生まれで、偉そう。マイペース。まるで役に立たない。


 早朝、”遺跡の街”ラインから旅立つ、”花鳥風月”の一行。全員馬に乗って、らくちん移動です。
 街から出てすぐに、何者かに見られた気がしましたが、みんな気にしません。
 それどころじゃないからです。これからのことを思うと、気が重いのです。
 目的地の聖都ディアスロンドまでは、馬で移動しても、1ヶ月くらいかかります。
 さらに、ライン神殿の神官長ランディアから、目立つな、大きな街には寄るな、できれば誰の目にもつくな、と、無理難題をいわれているのです。
 とはいえ、道のないとこを通るわけにはいかないので、南へ向かう街道を進みます。
 ……ここで、焦りました。
 実は、今回のシナリオ、みんなが馬に乗ってるのって、想定してませんでした。
 あっはっはっは。って、笑いごとじゃない。どーしよう。なんとかなるかな。うん。なんとかしよう。

 街道を進んで3日後。道の向こうで、馬車が立ち往生しているのを、”花鳥風月”の一行は、発見しました。車輪が、深い轍にはまってしまったようです。
 大きな馬車のそばに、商人風のでっぷりした男と、狼族の若者が、いました。
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
「……え? ご、ごごご強盗っ!?」
「違います違います」チキが、フォローを入れます。
 カヤタとストーンコールドが力を貸し、馬車を助けました。お礼をいわれます。
 せっかくなので、一緒に進むことになりました。
 彼らは商人で、”水の街”クラン=ベルへ向かっているようです。

 まだみんな眠っている、翌日の早朝。
 事件が起こりました。
 すやすやと寝息をたてているチキは、魔剣カーディアックを大事そうに抱きしめていたのですが、奪われちゃったのです。
 犯人は、狼族の若者。
 彼は、全力疾走で、丘を駆け上ってます。
 野営をしていたカヤタが、追いかけます。しかし相手は狼族。足が速い。追いつけません。
 飛び起きたタルトとタケオンは、馬の準備。
 チキには、太った商人が、決死の形相で、抱きついてきました。
「すんません! ほんと、すんません! 許してくださいーっ!」商人は、泣き叫びます。
 なにやら、事情があるようです。
 朝日が昇る丘の上に、何者かが現れました。狼族の若者を、一刀両断。魔剣を持って、去ろうとします。
 カヤタが駆け寄ると、ゴブリンが立ち塞がります。ザコ敵です。具体的にいうと、モブです。カヤタの敵じゃ、ありません。《トルネードブラスト》で、一掃。ここで、マスター涙目でになりました。ゴブリン弱すぎる。
 けれど、間に合わず。
 丘から見下ろせば、魔剣を持ったヤツが、「ヒャッホーウ!」と、馬に乗って走り去ったところでした。
 チキが、重傷を負った狼族の若者を《ヒール》で治癒し、事情を聞き出します。
 商人たちは、ゴブリンたちに襲われ、仲間を人質に取られ、ラインからくる馬に乗った5人組を騙し、所持している剣を奪ってこい、と、脅されたらしいです。
 ゴブリンを率いているやつは、ゴブリンにしては背が高く、人間の言葉を話し、強そうだったといいます。
 どうやら、チキたちが魔剣を所持していることが、敵にバレていたみたいです。

 魔剣を奪い返すため、商人の仲間を助けるため、”花鳥風月”の一行は、逃げたゴブリンを追跡します。
 森の中に入ると、洞窟を見付けました。
 足跡と、放置された馬。ここに違いありません。
 慎重に、洞窟に足を踏み入れます。
 すると、入り口の奥で、道を塞ぐように、怪しげな石像が現れました。
「我が名は、バルバロッサ! 我の謎を、解くがよい!」

 唐突ですが、ここで「バルバロッサ」というゲームを挟みました。
 粘土でなにかを作り、他のプレイヤーに当ててもらう、というゲームです。1988年に、ボードゲーム大賞を受賞したほどの、おもしろゲームです。知名度ゼロですけど。”バルバロッサ”でググると、けっこー出てきます。
 マスターが1位になると、先に進めないということで、開始しました。
 結果、1位がカヤタ。2位がマスター。3位がタケオンで、4位がタルト。ビリがチキでした。
 でも、マスターの粘土は、誰にも当ててもらえませんでした。泣きそうでした。ていうか、ルール間違ってました。1位が確定した時点で、終わりじゃないですか。当てられてない粘土1つにつき、-5点じゃないですか。マスター最下位じゃないですか。うわーん!

 さて。
 バルバロッサを追い払い、洞窟の奥へ向かいます。
 洞窟の構成は、だいたい、シナリオ通りです。
 矢が飛んでくる罠に引っかかるカヤタ。それを解除するタケオン。落とし穴におっこちたりしながらも、先へ進みます。
 大部屋で、ゴブリンどもを蹴散らすと、テーブルの下に、隠し戸を発見しました。
 トラップ判定をしたタケオンが、サイコロ4つ振って全部1という、まさかの特大ファンブルを出しました。
 あまりのことに、大爆発を起こす隠し戸。すっ飛ぶタケオン。
 罠なんか、なかったんですけどね。はっはっはっは。

 クライマックスフェイズ。
 洞窟の最深部で、ゴブリンを率いるボス、ゴルダウと対決です。
「よくきたなぁ! 人間!」
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
「な、なにぃ!? ……えっ?」
 それはそうと、ゴルダウは、黒く禍々しい剣を持っています。魔剣カーディアックと、共鳴しています。なんだか嫌な予感がするチキたち。
 戦闘開始です。
 タケオンが、床に設置された罠を、見抜きました。ゴルダウに接近戦を挑むには、滑る床を通過しなくてはいけません。
 カヤタは、ジャンプ! なんとか、成功しました。
 ストーンコールドも、ジャンプ! 見事に、すっ転びました。
 続いたチキは、またしても、ストーンコールドを足場にしようとしましたが、またしても、思いっ切り失敗しました。ストーンコールドと、くんずほぐれつ。なんて不憫な子。
 タルトの大砲のような《ウォータースピア》と、カヤタの刀の前では、ゴルダウは敵じゃありませんでした。
 ていうか、ゴルダウの強さは、レベル1?2用のシナリオのまんまでした。雑魚敵も、そのまんまでした。
「……そ、そんな、バカなァ!」ゴルダウは、死にました。ごめんね、ゴルダウ。
”花鳥風月”、あっさりと、勝利!

 エンディングフェイズ。
 ゴルダウが持っていた剣は、どことなく、魔剣カーディアックと似てます。
 そういえば、ランディアの話の中に、魔剣セレブリックというのが出てきてたのを、みんなは思い出しました。
「……もしかして、これ?」
 間違いなさそうです。
 チキは、剣に触れないようにして、布をかぶせました。ちょうど、異次元バッグというものを手に入れてたので、放り込みます。これなら、共鳴でうるさくありません。
 外に出て、辺りを探すと、いくつかの死体が転がってました。商人の仲間は、とっくに殺されていたようです。
 酷いです。
 でも、本当に酷いのは、マスターです。
 ごめんなさい。実は、すっかり人質のことを忘れてました。
 ずーんと重くなりながら、チキたちは、商人たちと合流します。
 仲間の死を知り、肩を落とす、商人たち。
 魔剣セレブリックという、新たな荷物を抱え、気が重くなる”花鳥風月”。
 沈みゆく夕陽を背に、彼らは、とりあえず、クラン=ベルを目指すことになりました。

 アフタープレイ。
 経験値は、25点+フェイト、だったと思います。全員、レベルアップできるくらいです。
 それにしても、後味が悪かったです。
 難易度も、低かったですし。
 シナリオ調整をしっかりしていなかった、っていう課題ができました。
 次回は、ちゃんとみんなに当ててもらえる粘土を作るぞーっ!

 つづく。

妖魔の洞窟 前半

2009年5月20日 水曜日
この記事の所要時間: 約 7分22秒

 TRPGプレイ日記です。
「アリアンロッドRPG」セッション第1回目から、一週間後に、第2回目が行われました。
 今回は、『迷宮の森』の続きになる、「シナリオ集1 ファーストプレイ」の『妖魔の洞窟』をべースにしました。
 前半に、ショートシナリオがあり、後半に、『妖魔の洞窟』です。
 場所は、Takeon邸です。

 今回から、プレイヤーが4人になりました。
 プリプレイで、Takeonがキャラクターを作成しました。小さな人類、フィルボルです。亜人間です。結局、パーティーにふつーの人間いません。
 今までのキャラクターたちには、設定を追加しました。キャンペーンで、徐々に明らかになっていく予定です。
 ギルド名は、Tikiがいろいろと悩んだ結果、「花鳥風月」となりました。
 キャッチフレーズは、Kayataが連呼していたもものです。


ギルド『花鳥風月
キャッチフレーズ「我々は花鳥風月! お金に困っている!」

チキ ヴァーナ(狼族) 女性 【アコライト/シーフ】 レベル2
 プレイヤー:Tiki
 苦労性で、いつも金欠の少女。何故か不意打ちが得意。
 父親が、反神聖帝国軍の隊長。軍資金を調達するために、冒険者となる。宝石魔人ジュエリーザの弱点を知っている。
カヤタ ドゥアン(有角族) 男性 【ウォーリア/サムライ】 レベル2
 プレイヤー:Kayata
 楽天家で行動力のある、ムードメーカー。とても運がいい。肩に、彼にしか見えない鳥を乗せている。
”久遠の森”の、封印守護の一族。何者かに、崖の上から突き落とされたが、運が良かったので生きている。
タルト エルダナーン 男性 【メイジ/アコライト】 レベル2
 プレイヤー:Nyagon
 美少女にしか見えない謎の魔術師。とても金に飢えている。過去の記憶を失っている。
 魔術を使って、大暴れする夢を見る。過去の記憶が、ちょこっとだけ蘇ったもよう。
タケオン フィルボル 男性 【シーフ/サモナー】 レベル2
 プレイヤー:Takeon
 賢くて、マイペースで、ひとがいい。ダンジョンでの仕事はピカイチ。なんだかすごい謎を握っている。
ストーンコールド ドゥアン(牙爪族) 男性 【ウォーリア/モンク】 レベル1
 プレイヤー:NPC
 ハゲ。貴族の生まれで、偉そう。マイペース。まるで役に立たない。モンクに転職しました。


 オープニングフェイズは、前回の翌日から。
 チキたちは、ライン神殿の神官長ランディアに、呼び出されました。前日の、魔剣の件です。重要機密だそうです。腰が重いようですが、神殿に向かいます。
 ちょうどその時、タケオンが、神殿にやってきました。冒険者の登録をしにきたのです。
 この世界では、神殿が、冒険者を管理しているのです。仕事の斡旋も、やってます。市役所と警察とハローワークがひとつになったよーなもんです。
 タケオンは、親の教育により、みっちりと、冒険者としての技術を教え込まれていました。どれくらいかっていうと、冒険に行く前に、レベル2になっちゃったくらいです。強烈です。
 チキたちとタケオンは、神殿の受付で、バッティングしましたが、この時点では、まだ他人です。
 チキは、ランディアの命令で、ギルドを組むことになってました。メンバーは、チキ、カヤタ、タルト、ストーンコールドです。魔剣に関わった冒険者を、まとめられちゃったみたいな感じです。
 チキは、神殿に、書類を提出します。ギルド名は、”花鳥風月”。
 受付は、猫耳のフィリスでした。
「あーっ! あなたたち、酷いですよっ! あたしが手柄を独り占めするはずだったのに、バラしたでしょう!」と、フィリスはぷりぷり怒ってます。
 どれくらい怒ってたかっていうと、間違えて、ギルド申請の書類に、タケオンの名前を書いちゃったくらいです。
「はわっ! ……で、でも、ちょーど本職のシーフがいなかったから、好都合ですよねっ!」フィリスは、ごまかしました。
 というわけで、タケオンが合流。
 強引です。ええ。強引ですとも。

 神官長ランディアは、沈痛の面持ちで、チキたちに、説明します。
 大樹で手に入れた魔剣カーディアックは、フォモールの魔王エラザンデルの心臓を封じたもの。とにかく、ヤバイ。あまりにもヤバイので、この街から、とっとと出ていって欲しい。何故なら、ラインにも、魔王エラザンデルを封じた宝珠がある。妖魔が大樹を使って手に入れようとしたのは、おそらくこの宝珠だ。一緒に置いておくわけにはいかない。つか、共鳴とかしちゃって、マジヤバイ。
 というわけで、チキたちは、魔剣カーディアックを抱えて、聖都ディアスロンドまで旅することになりました。そこで、封じてくれるみたいです。
 ここでタルトが、ランディアに噛みつきます。報酬のつり上げです。
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
 脅迫じみた交渉の結果、成功報酬10000gp、前金で3000gpってことになりました。
 がめついです。
 ちなみにチキは、神殿の代表ということで、報酬なしです。

 こっから、ミドルフェイズです。
 新参ギルド”花鳥風月”の一行は、街に出て、旅支度をします。馬を買い、装備を調えます。
 ここで、タケオンの財布が、何者かにスられてしまいます。
”花鳥風月”のメンバーは、全員で、スリを追いかけます。
 5人のメンバーになって初めての、共同作業です。
 裏路地の奥にある、怪しげな下水道に、たどり着きました。壁を探すと、隠し扉を発見。きっと、ここに違いありません。
 ドカンと、カヤタがドアを蹴破ると、そこは――武器屋でした。
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
 武器屋のオヤジに、怒られます。どうやらここは、珍しい武器や、魔法具などを扱う、隠れ武器屋だったみたいです。
「なんか買ってけ! 買うまでは、帰さんぞ!」マッチョな店主のオヤジに、そう怒鳴られました。
 しぶしぶ、チキたちは、物色します。
 でも、チキたちに扱えるものが、ありません。
「チっ。初心者用のは、奥だよ」オヤジの案内で、奥の部屋へ通されます。
 すると、背後でドアが閉められました。
 閉じ込められたのです。
「やっぱりなー!」タルトとタケオンが、同時にいいました。
「先にいえよーっ!」チキとカヤタが、突っ込みました。
 仕方がないので、奥へ進みます。隠し扉を見付けたけど、そちらには行かず、直進します。
 突き当たりには、「宝物庫」と書かれたドア。
 あきらかに、怪しいです。
 慎重に、中へ入ります。
 全員が入ると、背後でドアが閉められました。しかも、鉄格子まで落ちてきました。
「やっぱりなー!」タルトとタケオンが、同時にいいました。
「だから、先にいえよーっ!」チキとカヤタが、突っ込みました。
 奥の鉄格子が開き、ヘルハウンドというオリジナルエネミーが登場。地獄の番犬です。レベル4の敵です。ブレス吐きます。
 でも、わりとあっさり倒されちゃいました。
 しばらくすると、奥の鉄格子が開き、武器屋のオッサンが入ってきて、目をぱちくりさせました。
「……へ? なんで生きてんの?」
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
 みんなは、一斉に襲いかかります。しかし、オッサンは素早い動きで回避します。逃げられてしまいました。
 奥の部屋は、なにやら怪しげな雰囲気漂う広間で、祭壇があり、両手に斧を持った女神像が鎮座していました。
 どうやらここは、欲望の女神マハディルグを信仰する、邪教の神殿だったようです。武器屋のオヤジも、スリも、その一味でした。犠牲者を連れてきて、生け贄に捧げていたのです。
 出口を探していると、タケオンから財布をスった男と、ばったり出会いました。今度は、捕獲成功。ずるずると引きずって、まっとうなライン神殿まで連行します。
 邪教の神殿を探し当て、犯罪を行っていた信者を逮捕。
 お手柄です。
 しかし、神官長ランディアは、ぷるぷると震えていました。
 チキの持つ魔剣カーディアックも、カチカチと共鳴してます。
「な、なにをしている!? とっとと、この街から出ていってくれ!」裏声で、怒鳴られました。
「悪いやつ捕まえたんだから、報酬! 報酬!」タルトが、怒鳴り返しました。
「我々は花鳥風月! お金に困っている!」カヤタが、ババーン! と、叫びました。
 そんなこんなで、もう夜です。
 結局、一泊してから旅立つことになりました。

 ここで、いったんプレイを区切りました。
 経験値は、15点+使用フェイト。だったと思います。
 レベルアップに足りる経験値なので、みなさん、レベル3になっていただきます。クラスチェンジしていたストーンコールドだけ、レベル2です。

 つづく。

迷宮の樹

2009年5月19日 火曜日
この記事の所要時間: 約 8分24秒

 せっかくなので、「アリアンロッドRPG」のセッション内容を、書いちゃいます。
 リプレイにしたいんですが、ログとかないので、なんとなく流れを追うだけになります。
「Final Fantasy XI ハゲ日記」に近いかも知れないような雰囲気を醸し出す可能性があるとかないとか。

 セッション第1回目は、「アリアンロッドRPG 基本ルールブック」についていたシナリオ、『迷宮の樹』です。
 最初だし、まだ慣れてないし、ショートシナリオだし、せっかくついてるんだし、丁度いいと思いました。
 ていうか、実は、わくわくが激しすぎて、冷静な思考能力を失い、シナリオ作ることができなかったんです。どんだけー。

 事前に、少しだけ、セッションがありました。。
 NyagonがTRPG初心者だったので、キャラクターを作って、戦闘を練習してみたのです。
 こっちも「アリアンロッドRPG」は初心者だったので、練習しときたかったし。
 それにしても、ストーンコールドの【モンク/アルケミスト】は、ない。なさすぎる。

 ショートストーリー。
 記憶をなくした魔術師タルトが、のほほんと道を歩いていると、ハゲ頭の筋肉男が立っていました。
「貴様、強いな! わしには、わかる!」と、息巻くストーンコールド。
 ただの暴漢です。
 なんかわけわかんない出会いですが、ここで戦闘。ハゲが殴りかかり、タルトが水の槍を放ちます。
 結果は、引き分け。
 ストーンコールドは、タルトの実力を認め、一緒についてくるといいました。
 タルトは、すごい嫌そうな顔でした。

 こっから、セッション第1回です。
 プレイヤーは、4人です。
 場所は、Takeon邸です。

 プリプレイで、Nyagon以外、キャラクターを作成しました。
 経験点0から。


チキ ヴァーナ(狼族) 女性 【アコライト/シーフ】 レベル1
 プレイヤー:Tiki
 苦労性で、いつも金欠の少女。何故か不意打ちが得意。なんだかすごい謎を握っている。
カヤタ ドゥアン(有角族) 男性 【ウォーリア/サムライ】 レベル1
 プレイヤー:Kayata
 楽天家で行動力のある、ムードメーカー。とても運がいい。肩に、彼にしか見えない鳥を乗せている。
タルト エルダナーン 男性 【メイジ/アコライト】 レベル1
 プレイヤー:Nyagon
 美少女にしか見えない謎の魔術師。とても金に飢えている。過去の記憶を失っている。
ストーンコールド ドゥアン(牙爪族) 男性 【モンク/アルケミスト】 レベル1
 プレイヤー:NPC
 ハゲ。貴族の生まれで、偉そう。マイペース。まるで役に立たない。


 オープニングフェイズは、4人の出会いです。
 Kayataがいうとおり、最初から仲間だった、ってことにしとけば、簡単だし悩むこともなかったんですけど、正直いうと、思いつきませんでした。あっはっはっは。
 さて。
 タルトとストーンコールドは、冒険者が集まるという、”遺跡の街”ラインに向かっていました。
 街の城壁が見えてくるとこまでくると、丘の上に、異様なほど巨大な樹が生えていることに、気付きます。ふたりは、なんだろうと思い、見に行きます。
 同じ頃、ルディオン山脈からおっこちてきたカヤタも、てくてくと、ラインを目指していました。
 その途中、やはり彼も、丘の上にそびえる巨大な樹を、見かけました。物珍しくて、丘を登ります。
 そのすこし前、チキは、新人アコライトとして、ライン神殿を訪れました。
 すると、神官長ランディアに呼び出され、街の外に突然現れた巨大な樹を調べて欲しいと、依頼されます。すでに、大樹へは、調査の為、冒険者が向かっているのですが、彼は、嫌な予感がするというのです。
 こうして、大樹の前で、4人は出会いました。
 そこには、僧侶の出で立ちの猫耳娘が、おろおろしていました。
 彼女は、ライン神殿のアコライトで、名前はフィリス。冒険者に調査を依頼し、大樹の下で、帰ってくるのを待っていたのですが、雇った冒険者は帰ってきません。
 それどころか、悲鳴があがり、大樹の上から冒険者の死体が振ってくる始末。
 大樹は、メキメキと、成長を続けています。とても物騒です。
 涙目のフィリスは、神殿から派遣されたチキと、偶然集まった3人に、調査を依頼します。
 けっこー強引です。
 乗り気じゃなかったタルトも、フィリスに無理矢理多額の報酬を約束させ、調査メンバーに加わりました。
 こうして、チキたち4人とフィリスは、大樹へ入ることになりました。

 ミドルフェイズです。
 ダンジョンマップは、シナリオの通りです。
 妖魔が潜む、エレベーター完備の大樹の中を、戦いながら、登って行きます。
 一部、鍵が開かないものだと思い込んでミスってしまったところがあり、部屋を1個追加して、つじつま合わせたりしました。
 久しぶりのマスターだと、文字すら読めなくなるんです(力説)。
 チキが、アコライトなのに、罠を調べたり、隠密行動をしたりで、シーフみたいに活躍しました。
 カヤタは、《カタナマスタリー》を持っているのに、《スピリッツ・オブ・サムライ》を取っていないサムライでしたが、剣を振り回して、アタッカーでした。
 タルトは、《ウォータースピア》の使い手です。バシュバシュと、離れたところから、水の槍で攻撃します。
 ストーンコールドは、とりもちが敷き詰められた床に足を取られ、役に立ちません。それどころか、ハゲを踏み台にしようとしたチキごと地面に倒れ、唇を奪ってしまいました。
 こんなことってあるんですね。はっはっは。
 フィリスは、いるんだかいないんだかわかんないような感じです。NPCですから。たまにボケる程度です。
 作戦会議室で、書類を発見しました。
 どうやら、魔の大樹を異常成長させ、根を伸ばし、ラインの街に侵入するつもりらしいです。わりと無茶な作戦です。
 チキたちは、証拠品として、書類を持って行くことにします。

 クライマックスフェイズ。
 大樹の最上部の部屋で、妖魔のボス、エイスファスと、対決です。
 シナリオだと、ここでエイスファスが、ベラベラと極秘情報を喋るのですが、いくらなんでも喋りすぎというか、わざわざバラすなんて不自然だろうと思い、全カットしました。
 タルトが、MP切れを起こすと同時に、カヤタが、エイスファスに、フェイトを使った大ダメージを与えました。
 エイスファスの命は、風前の灯火。
 とどめを与えようとしたストーンコールドが、ここで、まさかの自分回復。錬金術で脇の下から生成したHPポーションを、がぶ飲みします。
 次のターンで、チキがとどめ! と思いきや、まさかのファンブル。フェイトを使ってやり直し。今度こそ命中させ、エイスファスを倒しました。
 なかなか、息詰まる戦闘でした。
 偶然と自演が、妙な具合に交わってた気がします。
 それはそうと、エイスファスを倒しても、大樹の成長が止まりません。
 ここで、天井に、巨大な心臓のようなものが張り付いているのに、気付きます。大樹の心臓です。黒い剣が、刺さってます。この剣により、暴走しているのです。
 頼りになるのは、力のあるカヤタです。カヤタが壁をよじ登って、剣を取りに行きます。
 でも、登坂失敗。3回くらい連続失敗。落下ダメージで、ズタボロになります。
 ハゲが肩車して、やっとカヤタは壁登りに成功しました。
 けれど、剣を抜いたところで、カヤタは、ずるりと落下しちゃいます。
 念のために真下にいたハゲが、カヤタを受け止めようとするも、これまた失敗こきます。ふたりとも、死にそうになりました。
 何故か、戦闘よりも、手こずってました。
 苦労した甲斐があり、大樹の成長が、止まります。
 一件落着。
 この時、黒い剣が、カヤタの持っていた剣に、溶け込みます。
 カヤタは、前世の記憶(20年前にやってたキャラクターのことです。そーいや、そんなこともありました。)を思い出してしまい、剣を持つことを拒否します。
 仕方がないので、チキが、慎重に布でくるんで、持って行くことになりました。
 チキたちは、満身創痍で、大樹から出ました。

 エンディングフェイズ。
「じゃあ、この剣売ろう!」いきなりタルトが、黒い剣を売り払おうとかいい出します。
 ぶったまげました。
 4人で密談した結果、ラインの魔法学校だったら、買い取ってくれるかも、ってことになりました。
 意気投合してます。
 つか、本当に売る気ですかい。
 神殿にバレるとマズイので、チキがフィリスを引き留めます。大樹の作戦会議室で見付けた書類をフィリスに渡し、手柄を全部与えると、いいくるめながら、アコライト2人で、冒険者の死体を埋葬します。
 この隙に、カヤタとタルトとストーンコールドは、いそいそと、カナンの街へ向かいました。
 なんという連携プレイ。
 戦闘の時より、息が合ってる。
 カヤタたちは、魔法学校に、到着しました。受付ではらちがあかないので、偉そうで賢そうな男を見付け、剣を売りつけます。タルトは、値をつり上げようとします。
 彼は、カヤタたちから事情を聞き出すと、冷たい目でにらみ返しました。
「私は、ライン神殿の神官長、ランディアです」
「ギャース!」
 神殿に、バレちゃった。
 ガッカリする、タルト。
 ていうか、キャンペーンシナリオのキーアイテムを売るとか、ありえませんから。
 ランディアは、顔色を曇らせます。
「……これは、魔剣カーディアック。とんでもないものを手に入れましたね」

 アフタープレイ。
 経験値は、10点+使用フェイト。
 みなさん、揃ってレベル2になりました。
 カヤタは、《スピリッツ・オブ・サムライ》を習得しました。これでやっと、刀を持ったサムライです。
 ストーンコールドは、クラスが間違っていることが発覚したので、【ウォーリアー/アルケミスト】ということになりました。
 次回から、ギルドを作ることになりました。ギルド名を決める、ってとこで、ギルドマスターに選ばれたチキは、脳内迷宮に入り込んだみたいです。

 つづく。